翻刻
【右側】
一去々歳は夏比長崎に異船来りて肥前筑前
御用心の御手当大かたならす此事異国にて沙汰なき事
にやと相尋候処太吉申は異国にて咄も承り候是は
阿蘭陀本国ゟの舟なるよし何事の交易日本へ願ひ
ありての事かそのわけは知れ不申候と申けるその交易
御公儀より御返答次第には日本を討取候企にては無之
やと申候処左様の事はとても有間敷次第之模様に
【左側】
聞へ申候当年に定めてかの舟参り可申との咄に御座候
一此書咄の聞書にてあらましの事のみにて帰国の申
合せは太吉共も四人なりしかその三人の事いかゝ此度帰り
たるは太吉伊之助二人也猶委細の事は追々聞合せ書
入可申事
一異国舟の自由なる事は雨風に構なく何国より
何国迄何十日と申何里とは申さす日数にての道