翻刻
【右丁】
といふせんば餡(あん)かけさし込(こみ)物 遣(つか)ひかた品々(しな〳〵)
あるへし
一はむ二本を骨切(ほねきり)にして首(かしら)尾(を)を去(さり)うすく
塩(しほ)をふり両身に濃葛糊(こきくずのり)を引(ひき) 身(み)と身(み)を
抱(たき)あわせ半時(はんとき)ばかり壓(をし)をかけ青竹(あをたけ)を鉄(てつ)
橋(けう)にして山椒(さんせう)醤油(しやうゆ)付燒(つけやき)にしたるを妹背(いもせ)
山といふ又 木屋町炙(きやまちやき)ともいふ裏表(うらおもて)にかわ有(ある)
【左丁】
といふ意(こゝろ)なるべし大ばすに切て炙(あふりもの)とす
一はむを三 枚(まい)におろし砂摺(すなずり)を去(さり)尾(を)の方(かた)より
ひら〳〵と作りて指身(さしみ)とす是を漣(さゝなみ)といふ又
胡葱(わけぎ)を入て鉄砲和(てつほうあへ)にしたるもよし
一右の漣(さゝなみ)を羹(しる)にして款冬(ふき)をあしらひたるを
花筏(はないかだ)といふ
一右の漣(さゝなみ)を暫時(ざんじ)梅酢(むめず)に浸(ひた)し薄(うす)く色(いろ)の付(つき)