翻刻
【右丁】
一テンフラの中へ松茸(まつたけ)を引さき入たるを秋(あき)
の香(か)といふ
一テンフラの中へ筍(たけのこ)を入たるを孟宗衾(まうそうきん)と云
いづれも遣ひ方 多(おほ)し
【左丁】
至和肉《割書:至極(しごく)ゆるきすり肉(み)の料理也》
ゆるめやう和肉の所に委(くわ)しく記(しるす)
す湯煮(ゆに)湯煎(ゆせん)或(あるひ)はむし或は
煮(にる)交物(まぜもの)も品々あり其所々に記(しるす)
一和らかなるすり肉(み)を茶椀(ちやわん)に盛(もり)さつと
蒸(むし)て葛餡(くずあん)山葵(わさび)かけ是(これ)をおぼろはむ
といふ