翻刻
【右丁】
右すりみにおろし藷(いも)或は豆腐をま
せる事ありいづれ望(のそみ)にまかすべし
一右おぼろの中へ牡蠣(かき)を三つ四つ入たるを
沖(おき)の鷗(かもめ)といふ
一 松茸(まつたけ)を入たるを笠(かさ)の雪(ゆき)といふ
一 鳥肉(とり)生蚫(なまがい)慈姑(くわゐ)なめの類(るい)を入右のおほ
ろを臺(だい)にしてうす葛(くず)かけたるを海(は)
【左丁】
鱧(む)〆(じめ)といふ又 茶碗(ちやわん)むしの卵(たまこ)にかへたる
も同名なり
一 羹(みそしる)にすくひ入たるを養老(ようろう)海鱧(はむ)といふ松(しやう)
露(ろ)しめじ芹(せり)の類(るい)一二 種(しゆ)あしらふべし
一おぼろを昆布出(こぶだ)しの薄塩湯(うすしほゆ)にてさつと
煮(に)て茶碗(ちやわん)にもり青 海苔(のり)かけたるを蘋(うきくさ)
といふ少し湯(ゆ)をためたるもよし