翻刻
【右丁】
ツヽ入てよく摺(すり)青 海苔(のり)を加(くは)へて吸物(すいもの)
とし又 麦飯(むぎめし)にかくるこれを蜀葵(とろゝ)ばむと云
一右うす澄(すま)しにすくひ入たるを春(はる)の雪(ゆき)と
いふあしらいもの有もよし
一右 春(はる)の雪(ゆき)をうす葛煮(くずに)にして茶椀(ちやわん)に
少し盛(もり)胡椒(こせう)をふりかけ其上へ飯(はん)を盛(もり)
たるを埋(うつみ)ばむと云
【左丁】
一右春の雪をうす葛煮(くずに)にして大こんの
おろしかけたるを解(け)ぬか上(うへ)といふ
一右 消(け)ぬか上(うへ)を鉢(はち)に盛(もり)網(あみ)に入 井(いど)へ卸(おろ)し
よく冷(ひや)すれは煮凝(にこゞり)のことく也 柚(ゆ)の櫛形(くしがた)
などあしらひてよし夏日(かじつ)の佳肴(かこう)也
一 鯛(たい)鱸(すゞき)の類(るい)をいり上るに至極(しごく)ゆるきすり
みに醤油を合し加減(かけん)して煮(に)あぐるを