翻刻
くわんをんのぶつちよく【仏勅:仏のおことば】にまかせ五月
五日のみめいに村中いぶき
山のよもきおとりもぐさ
にこしらゆる
さて〳〵くわんをんさま【さ・まの合字】の
御ちかいがなくはこち
ごとはやみくもてんこち
ないめ【天骨無いめ=とんでもないめ】にあわふとお
もふたにさてあり
かたきくわん
ぜおんみ
なのしうこん
どいのち
びろいした
いわゐにはこち
のみそ
づ【味噌吸いものの略】で
たき
すい【銘酒の名。13コマ参照】を
のみかけ
山のかん
からす【注】と
でませう
【注 寒烏:寒中のカラスを黒焼にしたものは、のぼせ、眼病、血の道の薬として用いられた。】
【右頁・下】
くわんおん
さま
はあり
がたい事
じや
【左頁】
ほんぞうかうもくぢちん【『本草綱目』の作者李時珍のこと】がいわく【注】
きうてんのうんきにてけんやう
をおきなひきうつする
ものは火気にて
はつさんす
【きうてん=灸点、うんき=温気、けんやう=元陽。おきなひ=補い、きうつ=気鬱】
ちのへりたる人は
けいらくを
あたためて血
をめぐら
すか
てんか
〳〵
【「血をめぐらすがてんか〳〵(天下〳〵:この上ないこと)ヵ】
【注 李時珍『本草綱目』巻十五・草之四・艾 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2557947/18】
【左頁・下】
今もくさやにてかんばん
にごうしういぶき
山もぐさと
なだいするは
此いわれ也
一かわらけ
何ほと
じやな