翻刻!江戸の医療と養生

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袖珍仙方 - 翻刻

袖珍仙方 - ページ 114

ページ: 114

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  三つ食(く)へは三百日 飢(ひたるから)ず四つ食(く)へは二千四百日 飢(ひたるから)す顔(かをの)   色(いろ)おとろへず手足(てあし)の働(はたらき)少(すこし)も変事(かはること)なし  王氏農書【四角の囲み線】    私云(わたくしにいふ)右三方は唐土(もろこし)にて飢饉(ききん)の時(とき)に多(おほ)く人を    済(すくふ)たる名方(めいほう)なり米価貴(べいかたつとき)【左ルビ:こめのあたひたかき】をくるしむ人は    早(はや)く調合(てうがう)【左ルビ:とゝのへあは】して用(もちゆ)べし ◯人の通(かよ)はぬ谷(たに)又は井の中なとへ落入(おちいり)或(あるい)は海上(かいしやう)【左ルビ:うみのうへ】にても一  切の食物(しよくもつ)なき所にて命(いのち)をつなぎ然(しか)も五 躰(たい)気力(きりよく)衰(おとろへ)  ざる方   口に唾(つばけ)を一はいためてはのみこみ又ためてはのみ   こみ如(かくの)_レ此(ことく)する事一日一 夜(や)に三百六十 度(ど)のみこめば   何(なん)十日にても死(し)せず          壽世保元【四角の囲み線】    私云(わたくしにいふ)十 箇年(かねん)許(ばかり)已前(いぜん)に予(よ)武州(ぶしう)に住(すみ)し比(ころ)常(つね)    に心安(こゝろやす)く交(まじは)る僧(そう)祈願(きぐはん)ありて七日 断食(だんじき)して    礼拝(らいはい)行道(きやうだう)す同行(とうぎやう)の僧(そう)一 人(にん)あり彼(かの)僧(そう)に右(みぎ)の    唾(つばけ)をのみこむ方(ほう)を教(おし)ゆ彼(かの)僧(そう)深(ふか)く信(しん)じて    相勤(あいつと)む同行(とうきやう)の僧(そう)は嘲笑(あさけりわらひ)て不(もち)_レ用(ひず)行法(ぎやうぼう)六日に至(いたり)    て同行(どうぎやう)の僧(そう)は手足(てあし)痛(いたみ)殊外(ことのほか)にくるしむ又 唾(つばけ)    のみこみし僧(そう)はつねに変事(かはること)なく行法(ぎやうぼう)くるし