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広益秘事大全 3巻. [3] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [3] - ページ 24

ページ: 24

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【枠外】  広益秘事大全 【右丁頭書】 ○材木(ざいもく)は檜木(ひのき)を上とすうつく しくして腐(くさ)ること遅(おそ)し杉(すぎ)これに 次(つ)ぐ然(しか)れども木(き)柔(やはらか)にしてきず つきやすし松(まつ)は下等(げとう)也こえたる 松を用ゆればいたつて強(つよ)しされど 脂(やに)出て堪(たへ)がたしこえざるは大に よわし湿気(しつけ)のつよき所には 栗木(くりのき)を用ゆべし大につよくして 腐(くさ)ることなし櫪(くぬぎ)は虫(むし)はみて早 く用にたゝぬなり ○/𤇆(けふり)出(だ)しの穴(あな)は竈(かまど)の真上(まうへ)にあ くべしわきへよれば煙(けむり)滞(とゞこほ)りて 速(すみやか)に出がたし ○土蔵(どざう)を造(つく)るにはいかにも土(つち)を 厚(あつ)くつけて火のとほらぬを第一 とすべし屋根(やね)をも壁(かべ)と等(ひとし)く ぬりふさぎて別(べつ)にこけら屋根(やね)を 【左丁頭書】 かりにおほひたるもよし火事の 時 投(なげ)おとして土屋根(つちやね)ばかりにすれ ば火(ひ)のとほる事なし戸窓(とまど)は 中にも土を手あつくつけて念(ねん) を入るべしわづかの事にて戸窓(とまど) よりは火の入やすきものなり 又つねに家(いへ)にちかき方(かた)に物を多(おほ) くおくべからす火内に入ざれ共【共に濁点】 むせてこがるゝもの也又 土蔵(どざう)は 石垣(いしがき)を高(たか)く築(つく)べからず恰好(かつこう)は よけれども鼠(ねずみ)蟻(あり)などの穴(あな)より 火を引(ひく)ことはやし若(もし)高(たか)くする とも石垣(いしがき)の上をも土(つち)にてぬりて おくべし石垣(いしがき)より火の入たるを 度々(たび〳〵)見たる事ありさてまた 坐(ざ)の下に小き穴(あな)をあけおく時は 風(かぜ)とほりて木柱(きはしら)のくさる事なし 【右丁本文】 【挿絵】  ○深山(しんざん)瘴気(しやうき)をはらふ方 一 深山(みやま)に入る人は大蒜(おほひる)【左ルビ「ニヽク」】搗(つき)くだきて雄黄(をわう)を 加へ餅(もち)のことく丸(まる)めて身(み)につくべし一切(いつさい)の 瘴気(あしきき)をはらひ毒虫(どくむし)悪獣(あくしう)を避(さ)く若(もし)傷(きずつ)く事 あらばその瘡(きず)につけて即効(そくこう)ありすべて此方 流疫行(はやりやまひ)また寒暑(かんしよ)のあしき気(き)をさくる事妙也 【左丁本文】  ○蝮蛇(まむし)【左ルビ「ハミ」】に囓(かま)れたる薬 一 蝮蛇(まむし)にさゝれたるには柿渋(かきしぶ)を塗付(ぬりつけ)てよし 串柿(くしがき)をかみくだき醋(す)にて付ても妙なり又方 野猪(ゐのしゝ)の心(きも)を乾(かわか)しおき粉(こ)にして付(つけ)或はせんじて あらふもよし又一方 咬(かま)れたる時 急(きふ)に烟管(きせる)の 厂首(がんくび)にてきびしく疵口(きずぐち)をおほひ力(ちから)をきはめて おし付て放(はなた)ざればしはしの間に肉(にく)腫(はれ)あがりて 厂首(がんくび)の内一はいになる其時 小刀(こがたな)にて截割(きりさき)て 悪血(わるち)を多くしぼり出すべし又 鉄炮(てつはう)の薬(くすり)を 咬(かみ)たる處(ところ)の大さほともり置(おき)て火(ひ)をつくるもよし 其後(そのゝち)小便(せうべん)にて疵口(きずぐち)をあらひ又は糞(くそ)をつけて 上をまき家(いへ)にかへりて酒(さけ)にてあらひおとして後 熱湯(にえゆ)に灰(はひ)の塊(かたまり)をいれ傷處(いたみしよ)を漬(ひた)すべし初(はじめ)はあつ 【枠外】 広益秘事大全       七十二