翻刻!料理本の世界

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西洋/料理新書 - 翻刻

西洋/料理新書 - ページ 20

ページ: 20

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所(ところ)の物(もの)なり此(この)物(もの)動物(どうぶつ)の腐敗(ふはい)に於(おい)ては強半(きやうはん) 悪臭(あくしう)を発(はつ)する而已(のみ)にあらず其(その)質(しつ)をして速(すみやか) に柔軟(じうなん)ならしむる者(もの)なり故(ゆへ)に分解(ぶんかい)生来物(しやうらいぶつ)の 為(ため)には迅速(じんそく)なる経過(けいくわ)を促(うなが)す者(もの)なり 又(また)別種(べつしゆ)なる腐敗(ふはい)の生来物(しやうらいぶつ)ありこれ殊(こと)に水(すい) 中(ちう)にありて腐敗(ふはい)する諸物(しよぶつ)に見(み)る所(ところ)なり即(すなはち) 泥沢気(でいたくき)〈炭水気(たんすいき)〉と名(なづ)くる所(ところ)の気(き)なり動物(どうぶつ)諸(しよ) 質(しつ)の内(うち)には必(かならず)少許(せうきよ)の硫黄分(いわうふん)を含(ふく)む者(もの)なり 此(かく)の如(こと)き質(しつ)あるときは硫水素(りうすいそ)を生(しやう)する者(もの) なりこれ則(すなはち)敗卵(はいらん)に於(おい)て著(いちじる)しく験(けん)する所(ところ)な り又(また)燐分(りんぶん)を含(ふく)むの故(ゆへ)を以(もつて)燐水素(りんすいそ)を生(しやう)ず魚(うを) の腐敗(ふはい)に趣(おもむき)て燐光(りんくわう)を発(はつ)するも恐(おそら)くはこれ か原因(けんいん)なるべきかこれ甚(はなはだ)疑(うたが)ふべき一案(いちあん)な り 自余(じよ)絶(た)へば虫蛆(ちうそ)を生(しやう)じて平常(へいじやう)保存(ほうそん)すべき の時限(じげん)を短縮(たんしゆく)ならしむ其(その)分解(ふんかい)生来物(しやうらいぶつ)はこ ゝにこれを論(ろん)じ及(およ)ぼさず 工巧(こうかう)の目的(もくてき)に於(おい)ては諸物(しよぶつ)の正(まさ)に腐敗(ふはい)を起(おこ)