翻刻
衣(ころも)を以(もつて)これを包裏(はうり)する如(ごと)きの状(ぢやう)を為(な)すな
り其(その)衣(ころも)已(すで)に乾(かわ)けは再(ふたヽ)び肉汁(にくじふ)に浸(ひた)して再(ふたヽ)び
光沢(くわうたく)衣(い)を被(かうむ)らしめこれを乾(かわ)かし以(もつて)其(その)包衣(はうい)
を厚(あつ)ふす此(かく)の如(ごと)く製(せい)せるの肉(にく)を恰好(かつかう)の乾(かん)
浄(じやう)なる処(ところ)に貯(たくは)ふれば全(まつた)く変敗(へんはい)することな
し後(のち)にこれを烹(に)るときは其(その)柔軟(じうなん)なること
正(まさ)に当初(たうしよ)の態(たい)に異(こと)ならず
右(みぎ)の法(はう)を菓実(くわじつ)を乾(かわか)すに用(もち)ゆることありこ
れ尚(なを)菓実(くわじつ)を全形(せんけい)のまゝ貯(たく)はふるあり乾葡(かんぶ)
萄(だう)小乾葡萄(せうかんぶだう)梅桜(ばいあう)等(とう)の諸品(しよひん)を貯(たくは)ふべし又(また)圓(ゑん)
板状(はんちやう)にこれを薄截(はくせつ)して晒燥(さいさう)せしむること
柑類(かんるい)に於(おい)てする如(ごと)しこれを乾(かわか)すこと多(おほ)く
は炎熱(えんねつ)の時候(じこう)に於(おい)て日(ひ)に晒(さら)すを常(つね)とす然(しか)
れども亦(また)烘竈内(こうさうない)に於(おい)てすることあり又(また)燥(さう)
室(しつ)に於(おひ)てすることあり近来(きんらい)習用(しふよう)する所(ところ)の