翻刻
炭水素(たんすいそ) 硫水素(りうすいそ) 燐水素(りんすいそ) 水素(すいそ)も亦(また)空気(くうき)
なり常(つね)に木材(ぼくさい)油蠟(いうらふ)等(とう)を燃(もや)す時(とき)に水素(すいそ)
発出(はつしゆつ)して大気(たいき)の酸素(さんそ)と合(がつ)して火焰(くわえん)と
なるなり此(この)水素(すいそ)に炭(たん)を含(ふく)みたるを炭(たん)
水素(すいそ)と云(い)ひ硫黄(りうわう)を含(ふく)みたるを硫水素(りうすいそ)
と云(い)ひ燐(りん)を含(ふく)みたるを燐水素(りんすいそ)と云(いふ)
燐(りん) 動物(どうぶつ)植物(しよくぶつ)中(ちう)にある一種(いつしゆ)の元素(けんそ)にして
暗処(あんしよ)にてこれを見(み)れは青火(あをび)を発(はつ)する
者(もの)なり朽木(くちき)敗魚(はいぎよ)などの光(ひか)るは皆(みな)燐(りん)な
り
水素(すいそ) 一種(いつしゆ)の空気(くうき)にして酸素(さんそ)と合(かつ)すれば
水(みづ)と成(な)るなり故(ゆへ)に水素(すいそ)と云(いふ)則(すなはち)水(みづ)は酸(さん)
素(そ)と水素(すいそ)との和合物(わがふぶつ)なり
寒暖計(かんだんけい) 長(なか)き玻瓈管(はりくわん)の下(しも)に小(せう)なる空球(くうきう)あ
りて内(うち)に汞(みづかね)或(あるい)は酒精(しゆせい)を盛(も)りたる物(もの)な
り寒暖(かんだん)に従(したがつ)て昇降(しようがう)して其(その)度(ど)の多少(たせう)を
知(し)るの器(き)なりこの管(くわん)に度目(どもく)を刻(きざ)みた
り諸家(しよか)の法(はふ)あり施氏(せし)の法(はふ)は水(みづ)の凍(こほ)る