翻刻
出すときに。茶わんに白さとうを少し入て。右の
柚を入て出す也。これを喰すれば。眼(め)のかすみ
たるを治し。又□(せん)気のめう薬也。又は大々を右
のごとくにしても。せんきのくすりなり。是我家の
大/秘(ひ)伝なり。扨また気をつかひて。口中へこりて
齢(は)のうきたるに大妙薬也
柚ぞうすい仕方
一柚を四つ切にして。中(うち)の白/皮(かは)をさりて。上々の酒
を随(ずい)ぶんあつかんにして。此中へ漬(つけ)。ふたをよく
して。暫(しば)らくして取おく。これもほそく五分程に
せん切にして。実(み)は種(たね)をさり。板(いた)の上にてあら〳〵
こまかに切る也。これも大柚ならば十ほどに。古(こ)白(はく)
米(まい)の上々を五合。よくあらひ少しやはらかめに
仕(し)かけ。ぢやく時に。右の柚をみな〳〵めしの上へ
入。蓋(ふた)をとくとして。薪(き)を引申候也。扨又上々の
白みそをかたずりにして。昆布(こんぶ)だしをうすく
煮(にだ)し。此みそをから〳〵汁(じる)にたて。煮(に)かへし候節
右の柚(ゆう)食(めし)を入れ。杓子(しやくし)にて。よく〳〵かきまぜ