伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(四・中) - 翻刻

藩翰譜(四・中) - ページ 57

ページ: 57

翻刻

【右丁】 誅しぬ此上は思ひ置所なしすみやかにはらきつて 冥途の御供仕るへしといふ人々此よしを聞て主君の 御敵たらんものをたちまちにうちし事其功いふに およはすこれに候人々も御陣にたにさふらはゝたれも 御身におとるへからすそれに御身一人か御側にさふらひし 事これしかしなから神明の冥助をかうふりし所也 我々か宿運の程こそつたなけれされは今腹きつて 冥途の御供申さん事誰かは又御身におとるへきさり なから御身は腹をも切らはきれ我らはかならす死すへき 期近きほとにありなんとおもふ今いたつらに此所にて 【左丁】 腹切らんとも覚えすと答ふ植村人々かならす死し なんといふ期はいかにと云其時人々そも〳〵我々が かならす死せん時わつか十日を過へからす君かくならせ 給ひぬと敵の方に聞えなば弾正忠信秀軍勢を ひきゐて岡崎に参らんに我々爰にて腹切らは誰か 若君の御為に矢の一筋をもはな〳〵敷射出すへき たれは我々にうち死せん事此時にありぬと覚ゆおな しく死せん命遅速わつかにと十日をへたつべければ 御身か爰にて腹ききらんをしゐてとゝむるには及はす といふ植村つく〳〵と聞てけにあやまつて候物かなさらは