伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(四・中) - 翻刻

藩翰譜(四・中) - ページ 58

ページ: 58

翻刻

【右丁】 人々と同しく討死をはせめとて岡崎に引かへす 案のことく日十日をたに過ずして織田弾正忠信秀 四千の勢を引率し三河国にうち入て大樹寺に 陣をとる此時内膳正信定安祥殿にそむき参らせ上野 の城にあつて勢を出さすましてきのふ迄も御手に 属せし国人等は一人も参らす森山より引返したる譜 第相伝の御家人等わつか八百人若君にいとま申て 八百人を二手にわけ伊田のあなたにうつて出る此人々の 心の程神明も感し給ひけん此所にたゝせ給ひし八幡 宮の鳥居かたきの方にむかつて六人余みつからうこき 【左丁】 出けるこそ不思義といふもあまりあれ人々大に力を得て 寄来る敵をまつ此所上は霜枯の野路はるかに下は賤 か田の面にかよふ道一筋信秀か軍勢これも同く二手に おしわけて上道下道を行四千人こなたに向つてよせ来る 八幡の宝殿の方よりして白羽の矢雨のことくに降来 敵の上におちかゝると見物の人の目には見へてける上に向 ひし御方野はひろし敵はおほしまん中にとりこめられ 一人ものこらす討死す植村下道より向つてまつ先をかく 御方わつかに四百人四千の敵をうち敗りて又上道におし 向ふ野路の敵散々にみたれたつて信秀からきいのち