翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

養生法 - 翻刻

養生法 - ページ 15

ページ: 15

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【右丁】  気を囲ひ空気に奪れさるためなり ○木綿は其質よく温気を引又よく此温気を放つ事はや  し絹は温気をひく事遅くしてまたこれを去る事か  たしゆゑに肌にふるゝ襦袢の類は木綿を最上とすこれ  其あたゝか成といへとも久しく体中より駆りさる旧気を  保つ事なき故也すへて肌につくる衣類はしは〳〵洗ひ  て清らかなるをよしとす清からされは汗膩脂垢なと布  目に留りて体気の発散をとめ再ひ其不浄の気を  体中に吸ひ入て人身を病ましむ故に襯衣垢つけは  逆上頭痛等の病を生る事多し殊に夏は汗出る事 【左丁】  多き故朝夕屡々肌衣を替るをよしとすよこれあつく  ほとにすへからす ○上衣の類は養生に関る事少き故各寒暖の度に従ふ  て其欲るに任すへし胸領はよく閉て風の当らさるやう  心付へし冬日東北の風に向て領下胸上を冷せは咳嗽  肺病の恐れあり ○帯紐の類はなるへくたけゆるやかにして数少きをよし  とす総て衣帯究屈なるは血の循環を妨て不宜 ○衾蓐もまた木綿をよしとす其中に入るには綿花を  良とすといへとも年月をへてよこれ垢つけは其害多し