翻刻
【右丁】
殊に小児の遺尿なと綿花にしみまた病人の汗膩病毒
分利の蒸気なと吸ひ込あるを自然に蒸散して体を
害する事多し故に旧き綿を用うる事なかれこれを
用ゐて種々の悪病を発る事しは〳〵有又馬毛少
藁海草《割書:あらめひしき|の類》なと用うる事あり其内わらはよく打て
用うれはやはらかにして頗る暖なり殊に不浄となれは
捨てかふるもやすし我国ことに多き品なれは用ゐて
良なり鳥毛は佳なれとも余り暖に過て悪しきぬ
わたもまたしかり
【左丁】
○飲食
○人の百体発育して止ますこれを養ふものは皆血気
有か故なり而て血はもと飲食より生す人身齢を全う
する事を得るは血気を以て也其血を作るもの皆飲食
の物による故に食を絶すれは衰へ疲るゝは血の減する
にあり血少けれは体弱く体弱けれは筋力衰へ精神
才智発る事を得す故に人各其体を壮健にし其才
力を逞うせんと欲せは必飲食の物をよきして気充?
を補ふ事を務むへし然れとも五臓府の中飲食を
消化し血液を製する機関其力に際り有依て妄に