翻刻
【右丁】
終に湯茶の熱物を禁すへし
○水中に含む所の成分大略
○炭酸 氛囲【圍】諸瓦期 炭酸塩 燐酸塩 硫酸塩
アンモニア 食塩 硝酸塩等の類也此他諸鉱物等を含
事有といへとも皆不時の集会物にして水源の土
質に因て同しからす右に記す諸分各少許を含む
もの尤飲水に良とす而して水分の中人身に益
あるもの酸素なり然るに湯は炭火上に煮るに
よりて水中の酸素蒸発し減して却て炭水素
を増す故に妙ならすとす試に魚を冷湯中に放ては
【左丁】
はしめは活発なるも少許呿々して終に斃るこれを
以て煮水の動物に善ならさる事をしるへし
○茶
茶は尋常習慣に因て世界万国の人民みなこれを用ゐ
よく精神を鼓舞し消化機を補ふ然れとも其量に過
れは害有却て消化機を傷ふ且熱に過れは尤良なら
す茶の原質をテイネといふ其性人の精神を鞭ち鋭
く且盛ならしむ故に茶に酔る人酒に酔るかことく前
後を失ひ昏迷せしむる事なし然れとももと鞭撻
刺戟の質あれは精製の茶を多く用うるは害なしと