翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

養生法 - 翻刻

養生法 - ページ 23

ページ: 23

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【右丁】  いひかたし茶色濃く味ひ志ふく且苦きは其中に含  む単寧【左ルビ:タンニン】といふものにして収斂強壮の能あれは功もまた  なきにあらす ○酒  酒類の味有はみな其中に含むアルコリネによる酒醸の  醇烈なるものはアルコホルをふくむ事多し故に酒と焼酒と  同物也少しくこれを呑めは精神を鼓舞し血行を旺  盛せしめ一時快心なりといへとも漸久しくして身心  倦怠精力沈抑すこれによつて酔客は始騒くして  後に睡眠を催す者多し故に他日其愉快を求めん 【左丁】  と欲るもの次第に其酒量を増されは前日の楽をうる事  不能終に血中に其毒を遺し精力沈衰筋場肉潤顛  狂不治の廃疾を作すに至る若其害しからさるものも消  化機を傷ふを以て酒客多く不食にして身体痩枯す  るもの多し時として酒客に脂多く肥大なるもの有是  只アルコホル中の炭水質化生して脂肪を生し皮肉  間に充満するのみ所謂脂肥病といふ一種の悪病にして  決て壮健にして筋肉肥堅なるにあらす故に酒は康  平の人に在て独大害有のみ少も用をなす事なししか  のみならす其毒を以て子孫に伝ふれは酒客の子多