翻刻!江戸の医療と養生

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養生法 - 翻刻

養生法 - ページ 26

ページ: 26

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【右丁】  智なき故也人は万物の霊として自ら口腹のためにその  身を殺すは他の魚介鳥獣に及はさるかことし可慎  事ならすや  ○豊城云肉食の事今時我国に四足の物を食すれは   穢るゝよしに忌むはいつよりの事なるか仏法の盛   になりて戒をたもつなと言事よりして神前にも   いむ事と成しなるへし日本紀をはしめ古語拾遺   なとにも肉食の事見え又延喜式に三ケ日歯かた   めの供御に鹿肉【宍は肉の譌字】猪肉あり類聚雑要抄には鹿肉   代用水鳥猪肉代用雉と有其ころは改りたる成へし 【左丁】   今も春日若宮の祭には狸百疋兔百疋雉百羽を掛備へ   諏訪の神事にも獣頭を数々贄とす釈奠の祭料   にくさ〳〵の獣類用ゐられたるなと今もかはらぬにや   火串さして鹿を射しも食用のためなり兔は今   将軍家の御吉例に奉るなと三百年前まてさのみ   禁しられたりとも思はれす太平うちつゝき料理も又   さま〳〵たくみを尽し魚鳥も多く成行にしたかひ   人も麁食して力を労するもの少く安座して滋味   を好むよりおのつから四足はいむ心もおこり仏法因果   の説なとになつみ勇気のおとろへこし治世の一癖