翻刻!江戸の医療と養生

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養生法 - 翻刻

養生法 - ページ 40

ページ: 40

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【右丁】   極寒の頃は寒度無度より廿余度下る事もありと言   る寒さなりときけは中々おろかならす火酒等にて   寒を凌きぬれは春になりて腫病を煩ふといへり   運動を聞くに武芸角力力押なとをし或は雪中   犬に引せて雪舟【注】に乗百里外の野山を巡見し山   中木陰に野宿し明れは又雪舟に乗て運動し   ぬれは汗して寒を忘ると云かく運動して凌く   ものは春に成ても無病壮健也とまのあたり試ていふ   なりされは人体運動にましたる養生は有へからす   武芸角力のこときを実動と云駕輿舟の如きを 【左丁】   虚動といふ虚動は筋骨を強くするにいたらす実動   をまことの運動養生の専務とすへし   或人云此書衣食住共に尽したり可惜は婦人運動の   法又所せき上たる人閉居文学の人等行住坐臥の体の   心得かたなとも有たしと云りいかにも婦人つねの心かけ   妊娠中出産のゝち小児の養ひかたまた上たる人   閉居の人の気皃の調かたのをしへもあるへかりしを養   生訓にならひて其大かたをとかれたれはこれらの説は   もれたり追日付録に委しくしらへてをしふへけれは   そを待給へとこたへおけり 【注 ゆきぶね=雪上で用いる舟型をした橇(そり)。】