翻刻
【右丁】
開闊【濶は俗字】にし大気をはよく通し風をはな?【吹ヵ】ぬかさぬをよしとす
○たとへは空気と風とは水と波といふかことく風は空気のうこ
きて波の立か如きもの也風なくとも室の口よく開けは
空気よく入かはるものなり外の気は入口の下のかたより入
内の気は上の方より出る故に風なき時蝋燭に火をとも
して入口の上下におき試れは其焔気上なるは外になひき
下なるは内に靡く是其空気の出入のしるしなり
○戸障子は密にして隙なきをよしとす透間より入風ははな
はた害あり
○温き時戸障子を開くに少しく開くは甚悪し風なき
【左丁】
方を広く開くへし少しの間より入風はたとへは大器に水
を入僅に孔を穿かことくそのちる勢ひするとくして
人の体にさはる事甚し《割書:◦冒感◦発熱等の患これより|おこる事もつとも多し》
○鴨居の上天井まての所に別に窓を開き障子を入て開閉
自在にすへし室の中すへて晴やかにして入くみたる隈なき
をよしとす且上下四方白くして清きを第一とすへし
畳はなるへくは無きをよしとす
○室中白けれはよこれ垢つく事早くしるゝ也しかのみ
ならす光明の反射よき故に昼夜とも明りよし空気
と明りは人の為に殊に必用のものなり暗室に住ものは