琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: ハワイ大学所蔵 阪巻・宝玲文庫 vol. 1

骨董録 - 翻刻

骨董録 - ページ 40

ページ: 40

翻刻

其子姓陪臣の子弟等をして國學に入らしむ太 租よろこひ給ひて其禮遇山南山北にこへすく れて閩人のよく船を操者三十六姓を賜はりて 其往來に■【人扁に㪅】し給ひ二年ことに一たひ朝貢し船 ことに百人多しとも百五十人に過へからすと 定めらる福建南臺の外に番使館を設て其使を 待たる《割書:朝貢の使の朝を拝する等の義|事長けれはしかるに及はす》その貢物 は 馬 硫黃 蘇木 胡椒 螺殼 海巴 生 紅 銅 牛皮 摺子扇刀(ヲリアフキ) 錫 瑪瑙 摩刀石  烏木 降香 木香  其中硫黃螺殼海巴牛皮 摩刀石は其國の產物にて蘇木胡椒等は歲歲暹 羅日本より易る所にて摺子扇はすなはち日本 の扇也《割書:按するに蘇木胡椒は我國の物にあらす|日本より易るといふ事はあやまれり日》 《割書:本の扇の事は古より彼|國にて申傳へる所也》景帝の景泰元年《割書:本朝後|花園院》 《割書:寶徳二|年也》中山王尚思達か代に至りて山南山北を 併せて使をまいらせて朝貢す《割書:此説あやまれる|か山南山北を併》 《割書:せしは尚巴志か事の由琉球の人は申す|也此事の詳なる事は下の條に見へたり》此後凡 三年に一たひ朝貢して貢使百五十人に過へか らすと定めらる神宗萬曆元年《割書:本朝正親町|院天正元年》琉球 册封使蕭崇業謝杰等還て其國に日本館ありて 日本の人數百人利刀を執りて往來す其國人の 心愼み懾るる懾よしを奏す《割書:中山王尚永嗣|封の年の事也》同十七 年《割書:天正十|七年也》日本國平秀吉ことことく六十六州の 地を併せて中山の世子尚寧を招く尚寧關白に