琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: ハワイ大学所蔵 阪巻・宝玲文庫 vol. 1

骨董録 - 翻刻

骨董録 - ページ 43

ページ: 43

翻刻

日本の産也琉球の心はかるへけり識へからす と申す海道參政石崑玉其貢物を驗むるに日本 の産物相雜しかは其使入朝の事をとゝめて其 貢物を量り収て物多く賜はりて賞せらる《割書:慶長|十七》 《割書:年の事也此時島津陸奥守家久中山王に命して|福建の軍門に書を贈て日本大明互市の事を請》 《割書:としむ其書を僧南浦艸す南浦は四書集註に點|を加へし薩摩の僧文之といひしは則是なり》 同四十四年五月尚寧其通事蔡廛をして日本の 艦五百餘雜籠淡水を脅して取りて閩廣を犯さ んとする事を奏す《割書:元和二年の事也日本の戰艦|雜籠淡水を攻取りしといふ》 《割書:事心得られす雜籠は一つに東蕃(トンハン)と云今の大清|の諸羅縣の地にあり則是臺灣の地なり淡水洋》 《割書:は呂宋の地にちかし按するに大明萬曆年中に|泉州の人鄭芝龍といふもの本朝に來りて肥前》 《割書:國松浦郡平戸にとゝまり其後に長﨑にうつり|住す平戸老一官といひし は是也つゐに我國を》   《割書:去て海盗の爲に推されて賊首となり喜宗天啓|六年十二月閩中に入て漳浦の白鎭に處る是本》 《割書:朝寛永三年の事也懷宗崇禎元年九月に大明に|降て福建の海防使となさる是本朝寛永五年の》 《割書:事也初め芝龍我國を去り塔伽沙古に行居事一|年にして船よそひして安海に行といふ思ふに》 《割書:日本戰艦雜籠淡水を脅取といふ事は鄭芝龍か|事をいふか又按するに芝龍大明に降りて海盗》 《割書:を平けし功によりて後に大子大師に拝せらる|其子鄭成功は肥前國松浦の人寛永七年我國を》 《割書:去て安浦に行て父にしたかひ永曆の天子の時|思明州に鎭して延平王に封せられ國姓爺とい》 《割書:はれしは是也其後寛文九年塔伽沙古の地を併|せて東寧國とあらたむ則今の臺灣是也又按す》 《割書:るに大明の書にこれより後の事を|しるせしものはいまた見及はす》   琉球の國人所申其國の事 天地開けし初一男一女化生して三男二女を生 其一男は君王の始にて天孫氏といひ二男は按 司の始とし 三男を庶民の始とし一女を女君の