翻刻
【右頁】
《割書:といふ|唐道》龍亭を中堂に安置し衆官又禮を行ふ事
初のことし三日ことに大臣一員をして安否を
問册使まつ先王を祭るの禮を行ふ事其廟は國
門の外にあり天使廟に至る時世子素衣黑帶《割書:服|の》
《割書:装束|なり》して門外に候す祭訖て後中堂におひて酒
を行ふ次に封王の禮を行ふの日世子衆官をし
て館門の外に候せしめ詔勅をみちひき王官に
至るその國門館を去る事三十里路ことに險し
門を去る事五里の外に牌坊ありて其扁を中山
といふ《割書:牌坊とは我國のよのつねの門のことく|にして額をうつ所なり扁は則額なり》
是よりしては道平かにして左右は石をたたみ
て墙とす世子此所に出て龍亭を迎拜して國門
【左頁】
にみちひく《割書:此時世子の冠服の事みえす一書に|は烏紗帽紅袍玉帯たるよし見ゆ其》
《割書:國の人申す所封王の禮行はれさる間|の冠服といふものは一書の説に同し》其門をは
勸㑹門といふ門を入れはすなはち王宮なり宮
門は三層にて層ことに堦あり正殿は山の巓に
あり龍亭を殿の眞中に設てこれを拜す《割書:王王妃|に賜は》
《割書:る所の物の事は第|一條に見へし如し》禮終りて別殿に宴を設く《割書:是|册》
《割書:使路次の塵を|拂ふの義か》後日又天使をむかゑて天界圓覺
等の寺に遊しむ其後王始て天使館に至る後日
錢行の宴を設く行に臨みて黃金を以て送贐の
禮とすすてにして册使船に登る王又是を護送
せしむる事始め迎ふる事のことく又王親長史
等をして表を進りて恩を謝すといふ《割書:按するに|琉球の册》