琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: ハワイ大学所蔵 阪巻・宝玲文庫 vol. 1

骨董録 - 翻刻

骨董録 - ページ 82

ページ: 82

翻刻

【右頁】 き《割書:これらの事とも前に申せし文事を以て彼國|の長たらむ事を爭ひ候事ともにて候なり》 此事遂に 御聴に達して仰下さるゝ御旨あり て彼此の國書相改りて信使等其國にかへる事 を得たりき《割書:此時に信使等其國に到りしとひと|しく罪をかふむりし由聞へ候ひし》 《割書:事此後使來らん時の|謀のためと見へたり》事訖りて後《割書:某|》議を上りし には日本朝鮮隣好を修められし御事は兩國の 和睦を講せらるへき御ために候を只今迄の如  くにてはつゐには兩國相爭ふ事の媒と申すへ く候其時にあたりて上に 英王の剛斷と申す 御事もなく下に國家の大體古今の典故なと申 す事をも存知候ものもなく候はんには必らす 我國の恥辱を取らるへき御事に候況や彼國一 【左頁】  行の使を迎られんために五畿七道の人民を相  累され候事國家の長策とは申すへからすむか し後漢の光武帝玉門關を閉て西域を謝絶せら れしを威徳の御事と萬代の今に申傳て候ひし 御事はしろしめされし所にて候へは此時を以 て彼國を謝絶せられ候て可然候事に候但し其 謝絶の 御詞には禮尚往来といふ事は我往て 彼來らさるも禮にあらす彼來りて我往さるも 禮にあらす《割書:此語は禮記の曲|禮に見へたり》朝鮮の我における 祖宗より以來彼國の使は來れとも吾國の使往 しことなしたとひ彼國をして我報禮を朢む事 あらすとも我いかてか彼國に報ゆるに共に非