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禮に相失するに至るへきや彼國もし前王の好
を忘れすして辱く我國を存問せらるへくんは
自今以後彼使の來る我國の竟上に至り止まれ
我使も亦竟上に就て其使を迎接して禮に報ゆ
へし然則は彼も來り我も往て往來の禮に於て
ふたつなから相失する所なかるへし彼國もし
此事を欲せさらんには請ふ今よりして我に辱
き事なかるへし此由を以て彼國に告知らすへ
きよし對馬守に仰下さるは彼邦必らす我にし
たかはすといふ事あるへからす若しからは彼
國の使對馬國に到り止りて對馬守其禮信の物
を轉送し吾邦よりは御使を對馬國に遺はされ
《割書:此 御使は 高家貳人に御使|番衆を差副らるへく候歟》報禮の物を彼使に
附還され候はんには其禮は簡易にして其事も
永久に行はるへき御事に候若彼國の我に從ふ
事なくして信使をは進すましき由を申す事も
候はんには吾國より其好を絕れしと申候事に
もあらすしておのつから彼國を謝絕せらるへ
き事是又可然御事の由を以て申候ひしに幾程
なくして 御他界の御事につきて其事も果し
て行はれす候ひき
前 御代の御時《割書:某》今より後は朝鮮の使を我
國中に迎らるへからすと申候ひし事は其謂
ある事ともにて候昔慶雲院の公方《割書:義|勝》代の初