翻刻
やうなれとも下品なり
客には見斗ひあるへし
田螺(たにし) にしめて向つげ又干大
こんなとあらひて木のめ
あへよし春のうちは酒
のさかな風雅(ふうが)にて面白(おもしろ)し
諸子(もろこ) 附り焼(やき)もろこ
汁 なすび大根ねぶかちさ
など取合てよしすい口
青山せう唐(とう)がらしよし
向 大こんなすびやきとうふ
などゝこぶだしよし
いづれも上品なり
小鮎(こあゆ) 大阪川口にて霜(しも)月ころ
よりとるいろ〳〵説(せつ)あれ
とも渓鰮(あゆ)の子なり江州(ごうしう)
水魚(ひうお)もまたおなじるい
ならんか上品なり
汁 なまにてもやきたるにても
ちさ嫁(よめ)な大こんそのほか
菜るい取合せよし吸口
冬は柚(ゆ)はるになりては
芽うど唐(とう)がらしなどよし
平 まなちさの類(るい)とたき合せ