翻刻
てもよし御客には見斗
あるべし
さいら 江戸にてはさんまといふ
いりつけて向(むかふ)へつける又
酢いりにすべしいたつて
下品なり
かますご 西国にてはいかなこといふ
酢醤油かけて向へつける
又ちさの葉などたき
合すべし田舎(いなか)にては
みそしるいもするなり
これもはなはだ下品
なり
はつの身(み) 東国(とうごく)にてはまくろといひ
西国(さいこく)にてはしびといふそのる
い多し下品なり
いりつけてむかふへつける
又/塩(しほ)して焼もよし
糟(かす)いりには塩はつよし
御客には作り身おろし
醤油にて酒のさかなに
すべし近年はあたひ
高(たか)くばんざいにはなりがたし
作り身にして一度酢を
通し生がなとくわへて
あたゝかなるきらすまぶし
にする江戸流なり番(ばん)
さいにすべし