翻刻
【右丁】
云事也 此心は此世界にをひててんたさん【注①】に
せめらるゝともそれにまけぬやうにてうす
のからさを頼み奉る心也
弟 第七ケ条には何事をこひ奉るへきそ
師 けうあくをのかし給へと云事也此心はあに
まのあたとなる科と色身のわさはひ
をのかし給へと云心也
弟 はあてるなうすてるにまさりたるおらしよ
ありや
師 是にまさりたるおらしよは別になし是
さいしやうのおらしよ也
弟 其故いかん
【左丁】
師 てうすにこひ奉へきほとの肝要なる条々
を此おらしよにこめ給ひて御主せすきりし
と御弟子達に教へ給ふおらしよなれ
はなり
○第四あへまりあの事
弟 てうすに対し奉りてのみおらしよを申
へきや
師 其儀にあらす我等か御とりあはせ手にて
御座ます諸のへあと【注②】中にも悪人の為に
なかたちとなり給ふ御母ひるせんさん
たまりあにもおらしよを申也
【注① テンタサン 誘惑】
【注② ヘアト 聖人】