翻刻
【右丁】
死し給ひ御くはんにおさめられ給ふとは
何たる事そ
師 御主せすきりしとてうすにて御座ます
御所はかしやくをうけこらへたまふ事も叶ひ
給はすといへとも人にて御座ます御所はほん
しよひらとかしゆこなる時代に御しゆうの
上より一さい人間の科をゝくり給はん為にく
るすにかけられ死し給ふと申心也
弟 人にて御座ます所は何と様に死し給ふそ
師 ☩ちひにたあての御所は御あにまにも御
色体にもはなれ給はす人となり給ふ御
所のあにまは御色身にはなれ死し給ひ
【左丁】
御くはんにおさめられ給ふと申儀也
弟 てうすひいりよ人になり給ひ人間の科に
対せられくるすに死し給ふ事は何の故そや
此科を赦給ふへき別の道なかりしや
師 様々あるへし然と云へ共此くるすの道はあ
またのたうりによて第一さうおうの道と
えらひとり給ふ也
弟 其たうりの内せう〳〵をしめし給へ
師 まつ我等に対せられての御大切の深くは
なはたしきほとを知らしめ給ふを以て
てうすを御大切に存する事もふかからん
か為也二には科の深き事をわきまへ