翻刻
【右丁】
させ給はん為也其故はてうす人となり給ひ
死し給ふを以て赦給ふほとの御いきとをり
なれは也三には此御恩の深き所をあんし
其御れいをなし奉るへき為なり其故は
てうすかほとのくなうをこらへ給はすして
たゝかりそめに赦給ふにをいては人々さほと
御恩をも見知り奉るましきか故也四には
てうすのしゆすちいしやのたゝしくまし
ます事又其科にさうたうのくはたい深か
るへしと知らしめ給はんか為也其故は御
主せすきりしと真のてうすの御子にて
ましませはもうとうほとの御科も御身に
【左丁】
ましまさすしてたゝ我等か科を御身上にうけ
かゝり給ひてしゆ〳〵さま〳〵のかしやくの
しなをつくして御身にうけ給ふによて也
五には天狗は善悪のちゑの木の実をもて
我等かせんそをたはかりすまし又ひとりの
科を以て一さい人間を我かしんたいになし
たることく今御一人くるすの木にかゝり給ふ
をもててんまはりをうしない其上又てうす
ひいりよ☩うまなゝつらを御身にまとひ給ふ
をもて一さいしゆしやうを彼狗兄の手よりむ
はひとり給ひしゆうけたつの身となしたま
はん為には御身かくなり給ふ事もつとも