キリシタン関連史料を翻刻

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ドチリナ・キリシタン - 翻刻

ドチリナ・キリシタン - ページ 58

ページ: 58

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【右丁】 弟 かりす【注①】をおかませ給ふ時は何れのおらしよを   申されけるそ 師 一さいの人をたすけ給はん為にくるすの上   にてなかし給ふ御主せすきりしとの貴き   御ちをおかみ奉ると申おらしよ是也 弟 此みいさの貴きさきりひいしよはいかなる   心あてを以てさゝけ奉らるゝや 師 其心あては三あり一には御恩の御れいとし   てさゝけ奉る也二には我等か科のつくのひ   としてさゝけ奉る也三にはなをいやましに   御恩をうけ奉らん為にさゝけ申者也 弟 みいさのさきりひいしよはいかなる人の徳 【左丁】   となり給う給ふそ 師 世界にいきなからゆる人の為計にあらす   ふるかたうりよにゐらるゝあにまの為にも   大なるたよりとなる者也それによて生死の   人の為にみいさをおかみおこなはせ奉る事は   大きなる功力となる也 弟 第二のまためんとはなにとわきまゆへきそ 師 善悪をわきまゆるほとのねんれいなる   きりしたんはいつれもゑけれしやの御   さためのことくこむひさんをきゝ給ふへき   はあてれありあひ給はん時せめて一年に   一度くはれいずま【注②】にこんひさんを申へし 【注① カリス 聖杯 キリスト教の儀式である聖餐に用いられる杯】 【注② クハレイズマ quaresma 四旬節 四十日間の季節】