翻刻
上段
《割書:家伝|秘方》記能丸(きのうぐわん)
洛西向日明神北寺戸村南条住
本家調合所 長谷川源八即製 刻印 長谷川
せんき妙薬 泉州岸和田
立効湯 代百文 円成寺製
一せんきせんしやくにて△かしらいたみ
△目いたみ△むねつかへ△はらはりくだり
いたみ△こしいたみ△きんはれつりいたみ
あしすぢつりいたむ等の証に一ふく
にて治する事妙なり男女共用てよし
売弘所
京御幸町四条 藤屋喜右衛門
江戸本町三丁目 近江屋兵助
大坂堺筋備後町 高三久兵衛
堺宿屋町大道 酢屋清兵衛
行者菅相小児虫一切一子相伝之
名灸家伯陽米府在皆生
樋口彦助殿
此度伊勢参詣之往来に付万人み
たすけとして私宅に当月中留置
申候間小児虫煩之御方は御出可被成候已上
大川町御霊筋入口
卯四月 木屋卯右衛門
又閏十五日迄
下段
《割書:家伝|秘方》記能丸 一廻り代三匁五分
一第一 労咳(らうがい)労(らう)せき白痰(はくたん)又は痰(たん)に血(ち)ましり虚熱(きよねつ)
ねあせ右(みき)の症(せう)に用ひて大妙なり
一気積(きしやく)疝積(せんしやく)或(あるひ)は気もつれむねつかへ動悸(とうき)つよく
一切気より発(おこ)る病症(ひやうしやう)に用ひて神のことし
一婦人(ふしん)血の道ふめぐり目まひ立くらみ産前(さんせん)産後(さんご)
一小児 腗(ひ)かん疳積(かんしやく)其外 虫(むし)一通りに用ひて妙也
此御薬用ゆる時(とき)はいかていの病にてもすみやかに全
快(くわい)する事奇々妙々也又毎月月かしらに用ひ
置(をけ)は一切の病(やまひ)うけず
一予か先祖(せんぞ)諸人為助(しよにんたすけのため)とて多年(たねん)此道(このみち)にこゝろさし有て
其(その)病症(ひやうしやう)の名灸薬(めいきうやく)子孫(しそん)に伝来(てんらい)いたし置者(おくもの)也
用ひやう
朝すきはらに十五粒又八ツ時に同しよるふすまへに
同し以上一日に三度合て四十五粒さゆにて用ゆべし
諸薬食もつさし合なし
洛西向日明神より北寺戸村南条住
本家調合所 長谷川源八郎製 刻印長谷川
枠内
《割書:日本|無類》御ふくみ薬 《割書:もみの|ふくろに入》
此薬何によらす御口中一切の御いたみに用ひて即効をあら
はし治る事きめう也もちひやうはそのいたむところへ
此くすりをあてゝふくみ候へば白きうみのやうなる物
ふくろに付出る是則口ねつなりそれをいく度も
取すてふくんでよし尤つばきははき出してよし
しろきもの出やみ候へばいたみを治る事きめうなり又
ゆにて口をすゝぎふくむもよし▲のんどのいたみには
つをのみこんでよし▲歯性あしき御方はつねに御ふく
みなされ候へばゆるぐはをすへはのぬける事なし
食物一切さし合なし尤ひへたる食物をいむなり
大坂道修町三丁目
薬種問屋
本家調合所 紀伊国屋伊兵衛 刻印 山?
諸方取次所有之候能々御吟味御用可被下候