翻刻
本家調合所
摂州今宮 山田文輔
枠内
鳳凰丸
一むねはらのつかへかたせなかのこり
気のふさくによし
一のぼせをさげづつうによし
一しやくせんきたんりういんむし一切
はらのいたみによし
一しよくしやう一切酒の二日ゑひによし
一くわくらんはきくだし又ははかずくだらず
大腹痛によし
一しぼりはらくだりはらによし
一小児驚風と吐(はき)病ひには生が湯にて用てよし
一急病気附によし
諸薬食物さしあひなし
□六十四銅
《割書:摂|州|今|宮》鳳凰丸
【次枠】
【紋】鳳凰丸(ほうわうがん) 主治(こうのう) 価《割書:小包 三十二銅|大包 六十四銅》
【枠内】
癪痞(しやくつかへ)
気鬱(きうつ)
しやく○せんき○たん○りういん○しよくむねに
ありてくだらずいずれにてもむねはらにつかへ
かたせなかにこり気(き)分ふさぐにさゆにて用ゆ
べしつかへをさげ気分(きぶん)ひらく事 神(しん)のごとし
食傷(しよくしよう)
いかほどおもきしよくしやうにても治(じ)せざる事
なし〇酒のわるゑひ二日ゑひ魚(うを)鳥(とり)茸(たけ)るいのゑひ
さゆにて用ゆ其(その)功(こう)誠(まこと)に海内(かいだい)無双(ぶさう)の良方(りやうはう)なり
腹痛(はらいたみ)
霍乱(くはくらん)
むしはら〇食(しよく)もたれ〇りういんしやくいたみ或(あるひ)はせんき
むねはらのいたみ一切にさゆにて用ひ即功(そくこう)あり霍乱(くはくらん)
吐下(はきくだし)又ははかず下(くだら)ず大(だい)腹痛(ふくつう)心煩(しんはん)するものに妙なり
疳疾(かんしつ)
驚風(きやうふう)
小児(せうに)五かん〇きやうふうには生(せう)がゆにて用ゆべし
或(あるひ)は平日(つねに)乳(ちち)につけ又はさゆにて用ひよく五かんを
治(じ)したいどくを下(くだ)し成長(せいちやう)の後(のち)無病(むびやう)壮健(そうけん)なり
気附(きつけ)
旅行(たびゆき)必要(ちやうほう)
めまひ〇立ぐらみ一切の気(き)つけに用ひ奇々妙々(きゝめう〳〵)なり
たびゆきの時(とき)かならずたくわへ朝夕(あさゆう)一りうつゝ用い
て雨湿(うしつ)をはらひ水のかはりのうれひなくもろ〳〵
のどくをけす事 実(じつ)に重宝(ちやうほう)の良薬(りやうやく)なり
此薬(このくすり)は腸胃(ちやうい)を順和(じゆんくは)し飲食(いんしよく)を進(すゝ)むる良剤(りやうざい)也 食(しよく)よく百 骸(かい)をやし
なふ時は精力(せいりき)をます事うたがひなしくわしくは能書にしるす
諸薬さし合なし
《割書:御|免》調合所 摂州今宮 山田文輔【刻印】