翻刻
【上段枠内】
【紋 扇に日の丸】如神丸 《割書:一ふく| 》二十五銭
第一りびやう あかはら しらはら
さはら しぶりはら はらの痛(いたみ)
惣じてはら一さひによし
抑(そも〳〵)此御薬は往昔(むかし)元禄(げんろく)年中(ねんちう)より於当所
うり弘来候 妙劑(めうざい)にて効能(こうのう)世の人のしる所なり
就中(なかんづく)いかほど六ツかしき痢(り)びやうにて度(と)かす
重(おも)り候とも此御薬御用ひなされ候へば忽(たち)まち
いたみしぶりをとめ度数(どかず)をへらし全快(ぜんくわい)致
こと神のごとし尤(もつとも)世けんにりひやう薬も
有之候へどもたゞ下痢(くだり)をとめるを主治(こうのう)といたし
候ゆへかへつて大なる害(かひ)をなし候此御薬は
決してさやうのるいにてはこれなくいさゝかも
さわりにならずして早(はや)く治するの妙法(めうはう)なり
近年(きんねん)近所に紛敷(まぎらはしき)るい薬(やく)数多(あまた)有之
其上
扇屋(あふぎや)薬ととなへ売出し候方も有之候元来
扇屋薬と唱(とな)へ売弘来候は昔より此方 一家(いつか)に
かぎり候別して此度 薬味(やくみ)相改 極品(ごくひん)をゑらみ
製法(せいはふ)いたし売弘申候間 名所(なところ)きんみの上
御もとめ可被下候已上何れもさゆにて用ゆべし
但し さん前さんごかまひなし
諸薬さしあひなし
本家扇屋薬 《割書:大阪道修町五丁目|淀屋橋筋北へ入東がわ》
如神丸調合所 宗也製
如神丸大人は《割書:壱服を一度用ゆる|小児七才迄は弐度用ゆる|但しさゆニて用ゆる》
あかはらしらはらさはらいづれの
はらにも用てたちまちによし第一
いたみをとむる事妙なり大びやうの
りびやうにさま〳〵せんやく用てもはらの
いたみとまらずしぶりつよく候に此薬い
たみしぶりをとめ度数をへらし申ゆへ
くたびれずはやくほんぷくいたし候
いづれのせんやくにも少もかまひ申
さず候惣じてりびやうはむりにとめ候へば
あしきものにかへども此薬は少もあし
きと申事なく其のうきめうふし
きなる薬也つねのさはらくだりには
半粒用てとまり申なり
大坂道修町五丁目淀屋橋筋北横町
さんぜんさんごにかまひなし 宗也【印】
■■し薬の外ニあ■ひ薬
■し■り薬有之候而も此方は
取次所ニて御求可被下候此■
■り人一切出し可申候
南都ゑん■ゆ坊【印】
王明■目薬
南都■振
伊せやゑしゆん
御歯薬
代廿四文
《割書:阿弥陀|伝来》御歯薬
第一はのいたみはの根(ね)はれいたむニよし口ねつはくさ
歯うきうごくによし口中ふき出ものによし
右 何(いづ)れもふくみてよし常々(つね〴〵)夜々ふくみて日
久しき時はうごく歯をすへかたくなる事
妙なり腹中(はら)に入てもくるしからず
右ふくみやうは此 薬(くすり)をはぐきとほうとの間(あいだ)に
はさみおくなりしばらくして口中よりうみ
或(あるい)は血(ち)或は虫(むし)など出ること妙なり
大阪道修町一丁目 紀伊国屋卯兵衛製【印】