翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - 翻刻

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - ページ 26

ページ: 26

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《割書:家|方》和気丸(うちみのくすり) 一包代百文 一打身(うちみ)一切(いつさい)に妙(めう)なり五年十年 乃至(ないし)年立(としたち)候打身にても用ひてねをきらずといふことなし小児(ことも)又は身しはき人は五りうを二 度(ど)に御用いなさるべ候■■  ほねくだけをれ候とも早速(さつそく)用ひ候へば治(ぢ)せずといふことなし手負(てをい)の者(もの)胴(どう)に血(ち)をは候とも此薬を用ひ候へばりうぢにかゝり申候     用ひやう 一 早朝(さうてう)すきはらに茶(ちや)の出(で)ばなにて五りうをかみくだかず丸(まる)のみに一 度(ど)に用ゆべし半時(はんとき)ばかりすぎ候へば腹痛(はらいたみ)いだし色(いろ)付(つき)たる大べん打身の多少(たせう)ほど くだり候へばねを切(きる)こと妙(めう)なりつよき打身の人は大べんけつして通(つう)じがたきものなり一ふく用ひて大べんつうずることなくはニ三ぶくも用ゆべし大べんのつうじざる うちは薬の功(こう)なしたとひかるき打身にても年数(ねんすう)たち候うちみは三四ふくも用ゆるがよし打身くじきともに用ひて即功(そつこう)あることあげてかぞへがたし打身にて なきいたみのある人は何(なに)ほど用ひ候ても腹(はら)くだらず尤(もつとも)外(ほか)の病(やまひ)にさし合なし持病(ぢびやう)にしやくつかへせんきなとある人は用ひてすこし動(どう)ずることもあるべしすこしも くるしからず動(どう)ずるほど薬のめぐりよきと心(こころ)へべし食事(しよくじ)は小 一時(ひととき)も過(すぎ)てたべてよし薬の気(き)つよきゆへにむしはやき人はときやくする人にある ゆへに丸薬とくとおさまりて後(のち)食事するがよし出(で)ばなの茶をさますかすこしぬるくして五りうを一 度(ど)にのむべし薬のみにて後(のち)身(み)もだへをせず 身をやすらかにして腹(はら)のいたむを待(まつ)べしくだるたびにいたみうすへなるなり但(ただ)しはらみ女にはかたくいむべし  毒忌(どくいみ) 青葉(あをは)のるい あぶらけのるい 些 色(いろ)薬用ひ候一日はかたくいむべし 此薬用ひ候日より七日のうちは外の薬かうやく御用ひ候事かたく御無用(こむやう)たるべし打身の人薬用ゆるときは何時(なんとき)にかぎらず茶にて もちゆべしもちろんかうやくはりてあらばとりてのむべし 一 婦人(をんな)の月水不順(つきのものふじゆん)あるひは毎度(まいと)腹(はら)いたみ腹(はら)にかたまり生(せう)ずるのるいに用ゆ此症(このしやう)はいたつてしつこきものにて心(こころ)長(なが)く一ふくづゝ二日ももちひ 毎度(まいど)用ゆれば自然(しせん)とかたまりとけて月水(つきのもの)も順(じゆん)よくなるなり此薬を用ひて此 功(かう)をおぼへし人 傳(つた)へしゆへこれらの功能(かうのう)をしかぬ猟(りやう)は 鳥(とり)がをしゆるとはかゝる事をいふにやこゝろながく数(す)ふくをもちひざれば功能(こうのう)しれがたし 一 男女(なんによ)のりんびやうせうかつによしあるひは頭(かしら)瘡(くさ)年々(とし〳〵)毎(ごと)に出(いで)てうみつよく髪(かみ)の毛(け)とぢ付(つき)てなんぎの人に用(もち)ゆれば自然(しぜん)とうみすくなくつう〳〵と かはきかさふたとれて治(じ)するなり皆(みな)これ胎毒(たいどく)のわさにてかくのごとく年々に悩(なやむ)むことなり二三日づゝ休(やすみ)て七八ふくも用ゆべし数(す)ふく用ゆれば自然(しせん)と 胎(たい)どくをさりその功(かう)すみやかなり 一湿毒(しつどく)に用ひてよし打身に用ゆる通(とをり)茶(ちや)の出(で)ばなにて用ゆ二日つゞけて用ひ又(また)二日も休(やすみ)て用ゆる事(こと)十六七ふくも用ひざればしるし見へが□□■■■ すふく用ひされば毒気(どくき)さりがたし心ながく用ひて根(ね)を切(き)ること妙(めう)なり勿論(もちろん)此薬うちみ一トとをりに用ひ来(きた)りしに近来(ちかころ)しきりにしつ■くにもち ゆる人多(をゝ)くこうをなす事速(すみやか)なるゆへに能書(のうがき)をかきたして功能(こうのう)をしらしむ血(けつ)どくのるいは一トみちのことなれば世(よ)の人の用ゆることも■■なる事(こと)なり 一ある人のいひしは此丸薬を癩病(らいびやう)に用ひて甚(はなはだ)功験(こうげん)あり用ひやうは毎日(まいにち)一ふくづゝ二日用ひて一日 休(やす)み又(また)一ふくづゝ二日用ひ如此して凡二三十ふく ばかり用ゆれば次第(しだい)に顔色(がんしよく)よくなりて眉毛(まゆげ)などもうす〳〵と毛(け)はへ出(いで)てしだいに快(こころ)よきゆへ月(つき)毎(こと)に一ふくづゝ二三年も用ひしよしと 或(ある)出家(しゆけ)のはなしたまふよしを予(よ)につげぬしかし此事(このこと)は家伝来(かでんらい)にかつて見へずさりながら悪血(あくけつ)のなすことなれば用ゆること無理(むり)とはいひがた し先(まづ)癩病(らいびやう)は治しかたきものといへりしかしかくのごとく心(こころ)ながくすふくを用ひはきはめて功能(こうのう)もあらんか此(この)功能(こうのう)は伝来(でんらい)なきことゆへ此方(このほう)■■は しゐてすゝめがたしさりながら難病(なんひやう)の人間(にんげん)一人すたるをすくう事なれば人為なる功験(かうけん)なり用ひてはみたきものなり用ゆかたは 其(その)人の心まかせにしたまへと云爾(しかいふ) 宝暦四甲戌春弘之同六丙子秋能書改天明七丁未秋功能増補而改之  本家調合所  京都四條通室町東エ入ル町              山中氏  刻印????   売弘所      江戸鍛冶橋御門之外              大坂屋庄左衛門 京都はもちろん他国とも売リ子一人も出し不申候朱印御吟味候はば?求可被下候