翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - 翻刻

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - ページ 38

ページ: 38

翻刻

【   紫雪】 【此薬諸の大熱を解し毒気を消し心気を】 鎮(しずま)る事甚 捷(すみやか)なり傷寒(しようかん)時疫(じゑき)天行(はやり)之病 瘧疾(ぎやくしつ)黄疸(わうだん)狂乱(きやうらん)■(てん)【癲ヵ】癇(かん)消渇(せうかつ)脚気(かつけ)小児之 驚風(きやうふう)胎毒(たいどく)内攻(ないこう)等一切大熱大毒の証(しよう)ニよし 或は胸腹(むねはら)痛(いたみ)劇(はげ)しく或は大小 便(べん)通利(つうり)せす或は 口舌 腫(はれ)或は眼(がん)中 赤(あか)く或は煩躁(はんさう)悶乱(もんらん)し或は 譫言(たはこと)夢(む)中の如きものみなこれによろし其 外 狐(きつね)狸(たぬき)妖怪(ようくわい)一切の邪(じや)物ニ犯(おか)され薬剤(やくざい)食物 一切の大毒ニあたりて病者(やむもの)大凡(おほよそ)久(ひさしき)病 卒(にわか)病 諸薬しるしなきもの并ニ択(ゑら)み用ふへし   服用(ふくよう)之分量(ぶんりやう)は一 度(ど)ニ一分より一匁迄を法として   大人小児病の軽重(けいぢゆう)ニ従て増減(ぞうげん)さし引あるへし   食後(しよくご)冷(れい)水にて服するをよしとす  経験紫雪(けいげんしせつ)功能(こうのう) 第一(だいいち)脚気(かつけ)の毒(どく)を解(げ)すること他薬(たやく)のおよぶ所(ところ)に あらず凡(およそ)脚気(かつけ)の毒(どく)内外(ないぐはい)に遍満(へんまん)しあるひは腫(はれ) 腹(はら)し或(あるひ)は乾痩(からやせ)し煩熱(はんねつ)躁悶(そうもん)し嘔吐(ゑづき)し薬食(やくしよく) 下(くだ)らず二便(にべん)閉渋(とゞこうり)し或は熱気(ねつき)上逆(のぼせ)し口中(こうちう)瘡(かさ) を生(せう)じ痛(いた)み苦(くるし)み或は毒気(どくき)まさに心(しん)を衝(つか)ん とて心下(しんか)胸膈(けうかく)へ支撞(さしつめ)し狂躁(くるひ)号呼(わめき)する等の 悪症(あくせう)に多(おほ)く用(もちゆ)れば其功(そのしるし)あること誠(まこと)に神(しん)のごとし 一 麻疹(はしか)出(で)かね熱(ねつ)つよく咽(のんど)いたみあるひは頭痛(づつう)  つよく咳(せき)はなはだしきによし 一 小児(せうに)胎熱(たいねつ)鵞口瘡(したしと)并に重舌(にまいした)に絹(きぬ)に包(つゝ)み含(ふく)ませ  てよし又は熱毒(ねつどく)舌瘡(ぜつさう)につけてよし 一 総(そう)じて諸(もろ〳〵)の熱薬(ねつやく)の毒(どく)にあたりたるによし 一 酒毒(しゆどく)にあたるによし一切 熱物(ねつぶつ)の毒(どく)を解(げ)す 一 河豚(ふぐ)の毒にあたるに多く用てよし 一 狐狸(きつねたぬき)の類(るい)其外(そのほか)祟(つきもの)に用てよし 一 諸(もろ〳〵)の毒虫(どくむし)毒獣(どくじう)にさゝれかまれたるとき生薄(なまはく)