翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - 翻刻

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - ページ 39

ページ: 39

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傷寒(しやうかん)温疫(うんゑき)大熱(だいねつ)裏(うら)に伏(ふ)し諸(もろ〳〵)の寒涼(かんりやう)の薬(くすり)を用 て熱(ねつ)去(さ)らず或は眼中(めのうち)赤脈(あかすぢ)あらはれ口燥(くちかは)き舌焦(したこが) れ咽痛(のんどいた)み息(いき)あらく譫語(うたこと)狂躁(くるひもだへ)昼夜(ちうや)煩悶(いきれもだへ)熱(ねつ) 解(げ)しかぬるによし 温瘧(うんきやく)とて寒(さむ)け少く熱渇(ねつかはき)甚き瘧(おこり)によし 盛夏暑毒(まなつのしよどく)にあたり身悶(みもだへ)苦(くる)しみ咽燥(のどかは)き息(いき)あ らく二便(にべん)通(つう)ぜず大熱(だいねつ)火(ひ)のごとく頻(しきり)に湯(ゆ) 水(みづ)を好(この)む等(とう)によし 一切(いつさい)積熱(つもるねつ)月日をかさねて久しく醒(さめ)かぬるによし 雲霧山嵐(さんらん)の瘴気(むせたるき)湿鬱(しつうつ)の気(き)にあたり発熱(はつねつ) 燥躁(?んさう)する等(など)によし 山野(やまの)墓墳(はかはら)或は人なき空屋(あきいゑ)等(など)に入りて其所(そのところ) の悪気(あくき)にあてられ気絶(きぜつ)するに管(くだ)にて鼻(はな)の孔(あな)へ 吹(ふき)入れ又は水(みづ)にてとき呑(のま)せてよし 風毒(ふうどく)纏喉風(てんこうふう)にて咽喉(のんど)腫(は)れ塞(ふさが)り舌(した)いたみ湯(ゆ) 水(みづ)薬(くすり)食(しよく)少しも通(つう)ぜざるに水(みづ)にてとき用れば 必(かなら)ずと通(つう)じ開(ひら)くこと妙(めう)なり 心腹(むねはら)俄(にはか)に刺痛(さしいた)み煩渇(はんかつ)熱悶(ねつもん)するによし 黄疸(こうだん)小便(せうべん)血(ち)のごとく熱(ねつ)■(ふか)く大便(だいべん)秘結(ひけつ)するによし 発斑(はつぱん)身熱(みのねつ)つよきによし 小児(せうに)胎毒(たいどく)驚風(きやうふう)癇攣(ひきつけ)の症熱(せうねつ)ふかきによし 小児 丹毒(はやくさ)急症(きうせう)によし大人(たいじん)早(はや)けんべきに多く用てよし 疱瘡(はうさう)実熱(じつねつ)毒壅(どくやう)とて序病(ぞやみ)より熱(ねつ)格別(かくべつ)強(つよ)く 唇舌(くちびるした)焦紫色(こげくろいろ)になり二 便(べん)通(つう)ぜず痘 粒(でもの)焦紫色(こげくろく)にて 煩悶狂(もだへくるひ)呼(さけび)し出(で)かね苦(くるし)みまさに内攻(ないこう)せんとするによし 【一 諸の毒虫毒獣にさゝれかまれたるとき 生薄】  苛(か)のしぼり汁(しる)にてねりつけてよし生薄苛(なまはくか)  なくは乾(かは)きたるを湯(ゆ)にてもみ出しねりつけてよし 一 名(な)もなき腫物(しゆもつ)年(とし)を経(へ)て癒(いゑ)かぬるにあんどの  あぶらにてねりつけてよし 一 上気(のぼせ)目(め)たゞれ目には水(みづ)にたであらひてよし  たゞれ目久しくなるに乳(ちゝ)汁にてときつけてよし  右(みぎ)いづれも実験(じつけん)の功能(こうのう)なるもの也  用様(もちゐよう)目(め)かた二分三分五分七分一匁二匁 病(やまひ)  の勢(いきほひ)により考(かんがへ)てもちゆべし  但し牛馬(ぎうば)にはたらされば功(こう)鮮(すくな)し  因(ちなみ)にいふ右(みぎ)紫雪(しせつ)の功能(こうのう)の世(よ)に無上(むしやう)の霊薬(れいやく)  たる事(こと)は知(し)る人(ひと)少(すく)なからずといへどもたゞ此薬(このくすり)  製法(せいはふ)甚(はなは)だむつしく并(ならび)に薬種(やくしゆ)もいづれも高(かう)  料(れう)なる物(もの)多(おほ)ければ世(よ)にたやすく用ゆる事 難(かた)し  今般(このたび)或(ある)医家(ゐか)の勧(すゝ)めにまかせ其方法(そのほうはふ)を授(さづ)かり  薬種(やくしゆ)製法(せいはふ)を深(ふか)く慎(つゝし)みこれを弘(ひろ)むる事全(まつた)く  利潤(りじゆん)のためにあらず只(たゞ)世(よ)にあまねく弘(ひろめ)て  人々(ひと〳〵)の急難(きうなん)を救(すく)はゞ少しは陰隲(ゐんしつ)の一助(いちじよ)とも  ならんかと其価(そのあたひ)を低(ひく)くし寸仁(すんじん)をあらはす  のみ人々 怪(あやし)み疑(うたが)ふことなく幸(さいはひ)ならんと云尓(しかいう) 文化五年戊申初夏    京両替町御池上ル第一軒目        下村瑞芳軒主人謹誌   神霊一粒丸(しんれいいちりうぐはん) 産-前産-後悪-血留-滞而腹腰刺-痛 ̄ミ面-色赤-白或 ̄ハ臍-下刺-痛 ̄ミ無_二 分-娩_一而不_レ省_二 人-事 ̄ヲ_一難-産-之-危-症服 ̄シ_二 一-丸 ̄ヲ_一得 ̄ルコト_二効-験 ̄ヲ_一如_レ左 ̄ノ 既(すて)に産気(さんけ)付て三四日 或(あるひ)は五七日も分娩(みふたつに)ならず難産(なんざん)あやうしと言時一丸を 用ひ効(こう)を得る事 速(すみやか)なり又 腹痛(ふくつう)する共未 腰(こし)のとをしなく胞水(みつはり)もくだら