翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - 翻刻

浪華薬種問屋能書張交帖. 二 - ページ 5

ページ: 5

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【上段】 【右枠内 前コマ上段から続き】       用ひやう 一 夜(や)ぶん寝(ね)るとき一ふく一 度(ど)に酒にて用ゆ   一近年紛敷類薬相見へ候に付今度名字薬銘    能書相改申候間よく〳〵御吟味之上御求め可被成候 【左枠内】    《割書:阿州海部郡八浜八坂之内》 元祖    丸岡庭松堂    《割書:大坂農人橋東二丁目》 本家調合所 山田屋善三郎 【黒印 山善】 大阪取次所【上段横書】  天神橋南づめ角       ふでや福崎  天満天神橋筋寺町北へ入   津国屋清次郎  松屋町筋二ッ井戸南へ入   岩井善兵衛  日本橋筋八まんすじ角    伊丹屋三郎兵衛  嶋ノ内さのや橋周防町角   袴屋佐輔  長ほり四ッばし北東詰    布屋次郎兵衛  心斎橋筋本町南へ入     和泉屋利兵衛  北御堂あかずか門すじ    柴屋又兵衛出店  うつぼ新天満町       神崎屋弥兵衛  大川町御霊すじ西へ入    海部屋宗兵衛  しん町西口井戸ノ辻     目がねや五兵衛  長ほり高橋二本松町     なだや重左衛門  北ほり江にしばた      明石屋作次郎  同かめばし北詰一すし西角  丸屋籐兵衛  下ばくろわたし場      平野屋半兵衛  日吉ばし南詰西へ入     あわや仁兵衛  りうへい橋南詰一筋東角   大和屋宇兵衛  長ほり宇和嶋橋一筋南角   和泉屋作兵衛  玉造上清水町        河内屋長兵衛  同□【二ヵ】けん茶や少し西    小にし半兵衛  上塩町生玉鳥居筋北へ入   秋田屋仁右衛門  長ほりばし北詰東へ入    播磨屋清右衛門  天満天神前         小山屋義兵衛  斉とう町西の町角      播磨屋善兵衛 【枠欄外】 京江戸西国筋其外諸国所々取次有之 【左枠外】 けちゑん 【枠内】  便毒(よこね)之(の)奇療治(りやうじ) 一《割書:予(よ)》が家(いへ)の療治(りやうぢ)は黴毒(ひへ)のありたけを便毒(よこね)より 残(のこ)らず抜(ぬき)さる療治(りやうじ)なりなをりのはやき事は療(りやう) 治(ぢ)をうけて知るべし是迠 数多(あまた)人を治療するに内攻(ひきこみ) 或は骨痛(ほねうつき)になりたる人壱人もなし又 幾年(いくとし)過(すぎ)ても重(かさね)て ひへの発(おこ)りたる人壱人もなし此度 為結縁(けちえんとして)三月四日より 同廿九日迠 服薬(くすり)并 療治料(りやうぢだい)壱銭も受不申無料に而 りやうじいたし進候間御遠慮なく御出可被□□【成候ヵ】  乳癬(ちくさ)の妙薬 いかほどおもき乳癬(ちくさ)にても弐 廻(まわ)りにてさつはり治(なを)るなり かるきは一廻りにてよし是も此度けちゑんに出し申候 【下段】 【枠内  前コマ下段から続き】 然共製術 ̄ニ委からざれば何ぞ補益の功あらんや【注】 予(よ)が家(いへ)今以 薬種(やくしゆ)極品(ごくひん)を撰(ゑらみ)謹(つゝしん)而(で)其製(そのせい)厳(げん) ̄ニす依之(これによつて) 功能(こうのふ)他(た) ̄ニ百倍(ひやくばい)せり御 用(もち)ひの後(のち)自(おのづから)知(し)るべし 【注 振り仮名が有るが、切口の為に不読】    《割書: |大坂道修町心齊橋筋東江二軒目》 本家調合所 小西宗七郎   【黒印 製】 【左枠】 《割書:S|O|D|N|A|L|L|O|H》 《割書:・|E|I|D|E|M|E|R》 《割書:和蘭(おらんだ)|霊方(れいほう)》 蒸法(むしふろ) 《割書: 一度入  三 分|一日入  壱匁七分|一巡 ̄リ入 拾 匁》 主治(かうのう) 冷疾(ひへしつ)一切(いつさい) 疳瘡(かんさう) 便毒(よこね) 骨痛(ほねうづき) 頭痛(づつう) 楊梅瘡(やうばいさう) 膿潰(うみついへ)多(おゝく) 腐者(くさるもの) 膁瘡(がんかさ) 嚢癬(ゐんきん) 乾疥(こせかさ) 痤疿(こまかきできもの) 癬(たむし) 痳病(りんびやう) 痔疾(じしつ) 脱肛(だつかう) 鼠乳(いぼぢ) 尾閭痛(しりのあないたみ) 肛門濕爛(かうもんしめりたゞれ) 帯下(こしけ) 腰痛(こしいたみ) 陰門濕爛痛(ゐんもんしめりたゞれいたみ) 手足不自由(てあしふじゆう) 冷症(ひへしやう) 打身(うちみ) 頭瘡(づそう) 小児胎毒(せうにたいどく)発出(ふきだし) 酒之二日酔(さけのふつかゑひ)能発散(よくはつさんす) 和蘭(おらんだ)にて蒸法(むしふろ)を「ストヲヒンゲ」といふ年(とし)久敷(ひさしく)節筋(ふしすじ)皮(ひ) 肉(にく)の間(あいだ)に染込(しみこみ)たる病(やまひ)は此法(このほう)ならでは悉(こと〳〵)く脱(ぬけ)がたし此法(このほう) にて能(よく)蒸(むす)と節筋(ふしすじ)和(やわ)らぎ諸(もろ〳〵)の病(やまひ)を浮(うか)し毒気(どくき)汗(あせ)に発(はつ)し 又(また)諸(もろ〳〵)の腐爛(くさりたゞれ)たる所(ところ)は其(その)疵口(きずぐち)より内(うち)の毒(どく)悉(こと〴〵)く発出(はつしゆつ)して新肉(あたらしきにく) を生(しやう)じ聊(いさゝか)も内(うちへ)陥(おひこむ)の患(うれひ)なく一生(いつしやう)病(やまひ)の根(ね)を脱(ぬく)事(こと)誠(まこと)に奇々(きゝ) 妙々(めう〳〵)の法(ほう)なり療治(りやうじ)せずんば有(ある)べからず軽(かろ)き病(やまひ)は一廻(ひとまは) ̄リ重(おも)き病(やまひ) は三廻(みまは) ̄リ程(ほど)も入(いる)ときつと全快(ぜんくはい)すはやく蒸法(むしふろ)に入(いり)て能々(よく〳〵)試(こゝろみ)給へ 《割書:和蘭(おらんだ)|療法(りやうほう)》 御くすり湯 《割書:一度入  十六銅|一日入  壱匁|一巡 ̄リ入 五匁》 主治(かうのう) 疝積(せんしやく) 腹脹痛(はらはりいたみ) 痞満(むねつかへ) 腰脚攣痛(こしあしつりいたみ) 睪攣腫痛(きんつりはれいたみ) 久痛(なづはらいたみ) 吐痢(はきくだし) 脹痛(はりいたみ) 心下堅満(むなさきかたくふくれ) 腹堅(はらかたく) 手足冷痺(てあしひへしびれ) 飲食不化(のみものくひものこなれず) 痰(たん) 手足(てあし) 生核(ぐり〳〵でき) 肩臂痠疼(かたひじつまりやめ) 脚気(かつけ) 痳痺(しびれ) 冷痛(ひへいたみ) 行動不自由(ぎやうぶふじゆう) 小児腹痛或堅(こどもはらいたみあるひはかたく) 夜啼(よなき) 客忤(おびへ) 遺尿(ねせうべん) 不嗜飲食(のみものくひものをきらひ) 便秘或下痢(たいべんかたくあるひはくだり) 寒症(ひへしやう) 男女気血(おとこおんなのちの) 不順冷痹(めぐりあしくひへしびれ) 婦人経閉(おんなのめぐりなきもの) 打撲(うちみ) 蹉跌(くじき) 痿躄(あしなへ) 乳堅腫(ちゝのはれいたみ) 此(この)御薬湯(おんくすりゆ)は和蘭(おらんだ)にて是(これ)を「バト」といふ此法(このほう)は気血(きけつ)を能(よく) 順流(めぐら)し筋骨(すじほね)を緩(ゆるめ)温(あたゝか)にする第一(だいいち)の薬湯(くすりゆ)にて無病(むひやう)の人(ひと) といへども毎々(おり〳〵)澡浴(ゆあみ)すればいよ〳〵長寿(ちやうじゆ)に至(いた)らしむ 【左枠】 《割書:予(わ)》が師(し)濃州(のうしう)大垣(おゝがき)春齢庵(しゆんれいあん)江馬(ゑま)先生(せんせい)は従来(じうらい)和蘭(おらんだ)の医典(いしよ)を 読(よみ)其(その)病論(びやうろん)手術(しゆじゆつ)の的実(てきじつ)なることをしり此(この)法(ほう)を蘭書(らんしよ)中(ちう)より其(その)薬(くすり)を訳(やく)し 施(ほどこ)し十(ぢつ)ケ(か)年(ねん)以前(いぜん)より近辺(きんへん)にて始(はじめ)試(こころみ)給ふに其(その)病根(ひやうこん)を脱(ぬく)事(こと)中々(なか〳〵)薬力(やくりき)の 及(およ)ぶ所にあらず誠(まこと)に古今(ここん)無双(ぶさう)の法(ほう)にて十人(ぢうにん)は十人(ぢうにん)百人(ひやくにん)が百人(ひやくにん) 皆(みな)夫々(それ〳〵)に効験(かうげん)あるによつて此度(このたび)御当所(ごとうしよ)にて相弘(あひひろめ)申候間 右(みぎ)能書(のうしよ)の御病人(ごびやうにん)様方(さまがた)被仰合(おゝせあはされ)御来臨(ごらいりん)被下 御試(おんこゝろみ)可被下候様 奉希上(こひねがひあげたてまつり)候以上 【次枠】           《割書: |難波新地新川筋》 【絵】 蘭方薬湯 《割書:滝湯跡》 丁子湯 【国立国会図書館  浪華薬種問屋能書張交帖 特1003-5】