翻刻
【上段】
【枠内 前コマ上段の続き】
大阪玉造□十二丁□
大今里村 岡嶋 【刻印】岡島
【次枠】
【枠外上部 横向き縦書き】
近辺に類薬御座候間名所得と御改之上御求可被下候此段御断申上候売人一切出シ不申候
【枠内】
【上部横書き】
文政二己卯歳
【下部右 大小暦の判じ絵 大の月】
【下部中】
《割書:家|伝》ゆび一切療治《割書:并》いたみとめの油薬
右御薬の儀はゆび一切は申に及ばずはれものと痛所(いたみところ)の妙薬
なり其外 うちきず つききず きりきず かんさう よこね
女中いんもんのきず ちゝのはれもの よう てう やけど ひゞ
しもはれ あかぎれ ひぜん がんがさ くさ ほうさうの
より又は五痔 だつかう ひゑしつ一さいのはれもの
右何れもわたにのばし御付可被成候尤いたみ所を湯水へ
度々つけてはやく治する奇妙のあぶらくすりなり
右 病症(びやうせう)見わけの上 療治(りやうぢ)をいたし即座にいたみを治し可進候
【下部左 大小暦の判じ絵 小の月】
【次枠】
本家《割書:大坂なにはばし筋|備後町北へ入西がは》中井弥兵衛【黒印】活養
出療治薬弘所 堺大寺北門前西へ入 河内屋与助
京 元弘所 車屋町戎かは上る 菱屋忠兵衛
京 同 東六条あかず七條上る 升屋忠兵衛
江戸同 日本橋室町三丁目 鈴木八左衛門
【上部横書き】
諸方取次略
【下部上段枠】
大坂日本橋一丁目 沢田勇蔵
願教寺北ノ濱 福島屋利三郎
長堀しらが橋南詰 堺屋三郎兵衛
北ほりへ三丁目 平野屋正右衛門
南ほりへ松本町 八百文
天王寺石鳥居筋 なんばや伊兵衛
大黒橋北詰 山口屋定八
なんば東の町 しくらや伊介
勝間村戎の町 はしの藤兵衛
寺嶋しやくきゆうの町 はりまや宗吉
南安治川四丁目 はりまや新兵衛
ざこば北のたな なにはや金蔵
永代はた南浜 松原屋小兵衛
江戸堀三丁目阿波橋東 大鹿屋佐兵衛
のう人橋松屋町東へ入 淡路屋利八
天満天神前 小山屋儀兵衛
同南森町 塩屋善兵衛
同四丁目市ノ側 はりまや儀兵衛
同北木はた町 小西佐兵衛
堂嶋北町 炭屋平右衛門
野田町 紙屋弥七
沢上江村 八百屋徳兵衛
ながら村 藤右衛門
赤川村 宗兵衛
森口本陣前 升屋清兵衛
【下部下段枠】
ひら方みつや 尼屋四郎兵衛
伏見すみ渡ゆりや町 備前屋伊介
河刕門真二番村 庄治郎
同四番村 香具屋甚兵衛
同八■【荷ヵ】打越村 小右衛門
同国松村 平兵衛
同国分若町 茶わん屋卯右衛門
大今里村 台屋弥右衛門
中はま村 河内屋太郎兵衛
八尾寺内村 醤油屋庄右衛門
かい塚 くしや茂七
伝法村 なんぶや喜兵衛
大野村 伝兵衛
大和田村 たばこや半七
ひゑ嶋村 ほうらくや伊兵衛
ふじの野田東ノ町 久四郎
尼崎西町 安田屋甚兵衛
同大物東の町 阿波屋佐兵衛
福村 安右衛門
なには村 忠兵衛
なだ住吉宮ノ前 樽屋安左衛門
鳴尾村 百足屋善兵衛
今津村 土井新右衛門
兵庫ひのうへ 池田屋喜三郎
倉橋庄洲至止村 中井七左衛門
【次枠】
たんせきこゑを
《割書:家|方》神龍丹 《割書:貝 入 十六文|曲物入 一匁|同《割書:半回 ̄り》四匁》 《割書:同 四十八文|同 二匁|同《割書:一回 ̄り》八匁》
いだすねりやく
第一 脾胃(ひゐ)を調(とゝのへ)一切の積気(しやくき)腹(はら)の病(やまひ)胸(むね)の病(やまひ)
又は酒(さけ)の二日 酔(ゑひ)水(みつ)のかはりによし痰血(たんけつ)を
吐(はき)溜飲(りういん)或は小児(こども)の五疳虫(ごかんむし)せき其外(そのほか)功能(かうのう)
多(おゝ)しといへども別紙能書(ほかののうがき)に委(くはしく)御座候 練薬(ねりやく)
之 儀(き)は《割書:予(よ)》が家(いへ)に昔(むかし)より出(いだ)し来(きた)り候得ども
【下段】
《割書:家|伝》御は薬はこべ塩
第一はのいたみ口中一切ゆるぐはをすゑ
虫くいはのいたみをとめ湯水風のしゆみ
はぐきはれいたむに大ひによし
一小児くさたいどくのるい又は大人口ねつつよき
症には茶づけに入用ゆべし甚妙也毎朝
此塩御つかひ被成候時ふくみたる水を手に
うけ目を御あらひ被遊候へばはのねをかため
眼をあきらかにし口中あしき
にほひをさり一生口病のうれひなし
まことにこうのふ神のことし
大坂内平□□松屋町角
調合處 河内屋又市製
【次枠】
太真丸 効能 四十八銅 二十四銅
此丸薬はしやく一切の名方也 むねはらいたみ 或は
さしこみ ひやあせいで きとをく 目くらみ ゑづき
きみづをはきおくびすく きふさがり づつうし
ほがみはり 大小べんしぶり くいものこなれず
しよくすゝまず しよくしやうあげくだしすることあたはず
上気しみゝなり ふねかごのゑひ 右之外功能委記
がたし 万さし合なし何れもさゆにて用ゆ
本家 調合所 大坂高麗橋三町目
玉兎園 岡吉右衛門製
【次枠】
痰(たん)を切 胸(むね)をひらき・留飲(りういん)・積気(しやくき)の三 症(しやう)を治(ぢ)す
《割書:蘭|方》 CE?Legega コラゴガ(こらごが) CIIOLAGOGA 《割書:大包四匁|中包貮匁|小包壹匁》【英字は横書き】
雅谷貌伍乙志之秘方
此薬(このくすり)は蘭国(らんこく)第一(だいいち)の奇方(きはう)にして・痰(たん)・留飲(りういん)・積気(しやくき)
の症(せう)を快(こゝろよ)く治(じ)する事(こと)誠(まこと)に稀代(きたい)の良薬(りやうやく)なり彼地(かのち)に
ても深(ふか)く秘(ひ)して傳(つた)へず是(これ)をしる人(ひと)至(いたつ)て稀(まれ)なり
【上部横書き】
AGOGACHOLA
【下部】
阿蘭陀(おらんだ)と云(いふ)は蘭国(らんこく)七 州(しう)の中(うち)の一 小国(せうこく)にて原(もと)より
名医(めいゐ)なし然(しか)るに今(いま)吾朝(わがてう)に品物(ひんぶつ)を取商(とりあきなふ)ことを赦(ゆる)
されて交来(わたりきた)りしより世俗(よのひと)漸(やうや)く阿蘭陀(おらんだ)の一 小国(せうこく)
あるを知(し)る而(しかも)大 国(こく)大 医(ゐ)大 法(ほう)あるをしらず
▲此(この)「コラゴガ(こらごが)」は蘭国(らんこく)七 州(しう)第一(だいいち)の医官(ゐくわん)・公寧郭(こをにんぐ)