翻刻
【右丁】
するとも是(これ)をたのみて情(じやう)
欲(よく)を恣(ほしゐまゝ)にし腎水を枯渇
せしむるときは病 忽(たちまち)生し
生会(せいかい)をほろぼすにいたら
ん又 常(つね)に生をむさぼり
情欲(じやうよく)をとげんか為に病な
きに補 陰(いん)の剤(さい)を服(ふく)し
気を閉塞(へいそく)【左ルビ:とち ふさく】せしめ脾胃(ひゐ)
に害(かい)をもとめんよりは
灸(きう)治をなし婬欲を節(せつ)
にすべし益おほかるへし
【左丁】
すでに病あるに及びても
陰虚(いんきよ)の症(しやう)たりとも陽気(ようき)
を助(たす)くる事をわするべから
す腎(じん)陰(いん)を助くるにも脾(ひ)
胃(ゐ)怯弱(くしやく)【ママ】なるに専(もつはら)ら【衍】潤剤(じゆんざい)
を用ゆれば脾胃(ひゐ)に湿(しつ)を
生し気をふさぎ却て他(た)
症(しやう)を生すわきて積塊(しやくくはい)等
ある症には潤剤(じゆんざい)は用ひが
たしとかく脾胃(ひゐ)に害(かい)あ
りては効(こう)なし張仲景(ちやうちうけい)