翻刻
【右丁】
▲大に怒(いか)れは鬢髪(びんはつ)焦(か)れ筋
骨 枯(かれ)卒(つゐ)に死(し)する死せざれ
ども遂(つゐ)に死すといへりすべ
て怒□害(かい)おほし謹(つゝし)むへし
▲おほく人を悪(にく)めは志気日
日に耗(へり)て寿(いのちなが)からす常に心
は平和(へいわ)なるをよしとす
▲目 赤(あか)き人は房事(ぼうじ)を忌(いむ)へし
内障(そこひ)をまぬかる
▲色欲(しきよく)を過(すご)す人は六七月の
間 頓死(とんし)する事あり謹(つゝしむ)へし
【左丁】
▲疑(うたがい)のふかき人は必す心(しん)の病
となる
△とく走(はし)り或は走馬(はしりむま)に乗れ
ば気 胸郭(けうかく)に逆上(ぎやくじやう)す此時水
を飲(の)めは上気となる
▲草間に黄花(くはうくは)蜘蛛(ちちう)あり天
蛇(じや)と名づくその虫に螫(さゝ)れ
て露に濡(ぬる)れは癩病(らいびやう)のご
とく通身(つうしん)潰(つゐへ)爛(たゞ)る露にぬ
れて行人は慎むへし
△年中に養生の為に避(さく)べき