翻刻
【右丁】
功(こう)ありといへども過飲(くはゐん)【食は誤ヵ】飽(ぼう)
食(しよく)のうれへあり
▲諸書(しよしよ)に能(のう)をいへる食物(しよくもつ)す
べて生冷(せいれい)の物は毒(どく)となる
病人には殊(こと)にいむべし煮(に)
て食(くらふ)べきものは煮(に)て食(しよく)し
焙(あぶ)るべきものは焙りて食す
へし鮓(すし)や鱠(なます)は病人にいむ
べし常にも好(この)みて多食(たしよく)
すべからす
▲脾胃(ひゐ)の虚(きよ)に属(ぞく)する病人は
【左丁】
尤食物を撰(ゑら)ひ用ゆへし薬(やく)
剤(さい)病に的中(てきちう)するとも食
物を以(もつて)脾胃(ひゐ)を調和(てうくは)せざれ
は功(こう)なし若(もし)食物の毒(どく)に
脾胃(ひゐ)をさまたぐれは治(ぢ)し
がたきにいたる謹(つゝし)むへし
▲虚弱(きよじやく)なる人 常(つね)に食(しよく)すゝ
まざるに朝(あさ)起(おき)てそのまゝ
食(しよく)すればいよ〳〵食すゝ
まずしかるを強(しゐ)て食すれ
は脾胃(ひゐ)に入て化(くは)しがたくし