翻刻
【右丁】
識(しき)なりと譏(そし)れる人おほし
いまだ此物を用ひて審(つまびらか)にそ
の効を試(こゝろみ)ずといへとも故(ふるき)を温(たづ)
ね今の人 情(じやう)を察(さつ)して発明(はつめい)
せられしを窃(ひそか)にとる所あるが
故にその大 意(ゐ)を記(しる)して世の
人の考覧(かうらん)に備(そな)ふその食用(しよくよう)
の法を得(う)るときは尤当世の
人に益(ゑき)あらんものか
【左丁】
○灸治
▲人の生(せい)を保(たも)つは気血(きけつ)の二ツ
あるを以てなりしかるに常(つね)
の養生(ようじやう)には陽気(ようき)を助くる
を先とすべし陽(よう)気不足
すれば血(ち)もしたがつて生
せす灸(きう)は陽気を助(たす)くるも
のなり病なき人も時々灸
すべし常(つね)に怠(おこた)らざれは
気(き)よくめぐる故に食物(しよくもつ)の運(うん)
化(くは)よろしくよく穀肉(こくにく)の養(やしな)