翻刻
【右丁】
の一気(いつき)なり此 真気(しんき)両腎(りやうじん)の
中(うち)に含蔵(がんぞう)【左ルビ:ふくみかくる】して生気(せいき)を保(たもつ)
陰中の一 陽(よう)生気の原(みなもと)なり
人生(じんせい)の陽ある陽の源(もなもと)は腎(じん)
陰(いん)にあり腎水(じんすい)苟(いやしく)も虧(かく)る
ときは此 真(しん)気蔵(かく)るゝ所なし
腎(じん)は是(これ)人身(じんしん)の命根の有る
所なれは損(そこな)ふべきものには
あらず腎虚する時は忽(たちまち)病
を生じ生命(せいめい)をほろぼすべ
ししかれは天一の水に初る
【左丁】
先天(せんてん)の理(り)よりいへは陰を先
とすべきがことしといへども人(じん)
身(しん)すでに定(さだま)りて後の養生(ようじやう)
には陽(よう)を助(たす)くるを先とすべし
易道(ゑきどう)にも陽(よう)を尊(たつと)び人の夫(ふう)
婦(ふ)あるも夫(おつと)を尊ぶかごとし是
も自然(しぜん)の理(り)なるべし人(ひと)皆(みな)
よく此旨(このむね)に達(たつ)せば灸火(きうくは)を以(もつて)
陽(よう)を助(たす)くるに功(こう)あるを悟(さと)る
へし。又古 聖賢(せいけん)の動静(とうじやう)よ
ろしきにかなひて血脈(けつみやく)を養(やしな)