翻刻
【右丁】
故履(ふるくつ)の底(そこ)をあぶり熱(ねつ)せし
め灸を熨(のす)べし三日にし
て発(はつ)し膿(うみ)いでゝ自然(しぜん)に病
をいやす 《割書:甲乙経》
▲灸しおはりて赤皮の葱
と薄荷(はつか)二味の煎湯(せんたう)にて
温(あたゝ)め洗(あら)ひ灸のまはり一二尺の
間(あいだ)を灸穴に駆(かり)よすれば風(ふう)
気を瘡口(さうこう)の内に逐出(おいいだ)し且(かつ)
経脈(けいみやく)の往来(わうらい)を瘡下(さうか)に滞(とゝこほ)ら
しめす自然(しぜん)に瘡(かさ)潰(つゐ)へ疾(やまひ)い
【左丁】
ゆると明堂灸経にいへり
▲小児には五 壮(さう)十壮 廿壮 年に
したがふへし○案ずるに病(びやう)は
児(に)五 歳(さい)より十歳までは十
壮 廿壮にいたるべし物(もの)皆(みな)過(くは)
不 及(ぎう)あるべからずといへとも灸(きう)
治(ち)には過(くは)の失(しつ)は少(すくな)く不及(ふぎう)に
失(しつ)するのみ小児も稟受(ひんじゆ)虚(きよ)
弱(じやく)なるは一年に三五 度(ど)或は
月毎(つきごと)にも灸すへし
▲およそ頭(づ)と手足に灸する