翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

居家養生記 - 翻刻

居家養生記 - ページ 66

ページ: 66

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【右丁】 その忌(き)にあたらざるをしらば 他(た)の業(ぎやう)をなしてもありなん 又 病家(びやうか)にも薬剤(やくざい)を幾等(いくら)薬 と雑物(ざうぶつ)の値(あたい)のやうに心得ず 又 一点(いつてん)の灸穴(きうけつ)にも病治しなば その恩(おん)いくばくぞやたとへ医(い)の 労(ろう)は少くともその恩の重(おも)き を思ひて分(ぶん)にしたかひ厚(あつ)く 報(ほう)ずへし仮初(かりそめ)の小事(しやうじ)だに 人の恩は報ぜざるべからず人 の病(やめ)るは死生(しせい)のかゝる所なる 【左丁】 にその恩(おん)を軽(かろ)んずるは甚 怠(おこた) れり常(つね)に功(こう)ある医(い)にちなみ 養生(ようじやう)の道(みち)をも問(と)ひ病を 防(ふせ)ぎ天年を保(たも)つ道を習(なら)ふ べし折にふれては音物(いんぶつ)をも おくるべし身 貧(ひん)にしてその 物は軽(かろ)くとも情意(じやうゐ)を厚(あつ)く してその恩(おん)を報(ほう)ずへしか やうの事に吝(やぶさか)なる心あるべ からず常(つね)に医(い)にちなみ稟(ひん) 受(じゆ)の強弱(きやうじやく)等を知(し)らしむれ