翻刻
【右丁】
▲傷寒(しやうかん)の後 葷肉(くんにく)をいむへ
し是をおかせば救(すく)はれす
又 水腫(すいしゆ)の後油塩をいむ
又 滑瀉(こつしや)の後油膩をいむ《割書:医宗|粋言》
▲病者 煩渇(はんかつ)して甚(はなはた)飲水(ゐんすい)
を好めども近世(きんせい)医たる人
も冷水(れいすい)を飲(の)む事を一切に
おそるおもふに世に虚寒(きよかん)の
人はおほく実熱(じつねつ)の症(しやう)は少
きと見へたりその虚実(きよじつ)寒(かん)
熱(ねつ)を考(かんが)へて与(あたふ)る時は功(こう)ある
【左丁】
べし是を知らざるへからす
水は質(しつ)寒(かん)なれども味(あぢはひ)淡(あは)く
して性(せい)平(へい)なり偏毒(へんどく)の物
にはあらす
▲温泉(おんせん) 温泉は 明礬(めうばん)丹砂(たんしや)
硫黄(いわう)の三物か根となり烝(む)
して暖流(だんりう)となるしかる時は
温泉に浴(よく)しては寒湿痺(かんしつひ)
および脾胃(ひゐ)虚寒(きよかん)のものを
治すへし陰虚(いんきよ)火動(くはどう)の症(しやう)
にはよろしからず《割書:丹鉛総録》