翻刻
【右丁】
ともおの〳〵天命(てんめい)の定(さだま)りあ
ればかなはざるへしその欲心(よくしん)
にかなはざるをなげき気をふ
さき病をつくりて身を亡(ほろぼ)す
にいたるはおろかなりとすべ
し私 智(ち)を以天命に勝(かつ)事
あたはざるを知(し)り只わが家業(かぎやう)
をよく勤(つと)めて後の禍福(くはふく)は天
命にまかせおの〳〵分限(ぶんげん)に安(やすん)
じて奢(おごり)をはぶき強(しゐ)て外を
ねがはさるべしおのづから気(き)
【左丁】
のびやうにして病を生ずる事
あるべからす
節情欲【上三字▢囲み】人は気血(きけつ)の二ツを以
て一身をよく保(たも)つなり陰陽(ゐんよう)
並行(ならびおこなは)れて天の万物(ばんぶつ)を育(いく)す
るがごとし気血ともに偏勝(へんしやう)
あれば病を生ずしかるに婬(ゐん)
欲(よく)を熾(さかん)にして妄(みだり)に精液(せいゑき)を
もらし陰血(ゐんけつ)虚(きよ)する時は陽火(ようくは)
たかぶりて病を生し或は情欲(しやうよく)
をとげざるか故に気を鬱(うつ)