翻刻
【右丁】
応変(おうへん)すべき源(みなもと)を窮(きは)めず
して何を以(もつて)臨機応変(りんきおうへん)すべき
や上(かみ)聖人(せいじん)の書を読(よみ)て本源(ほんげん)
を究(きは)むるより下(しも)一二の単方(たんほう)
にいたるまで心を尽(つく)さゞるべからず
▲薬を煎(せん)ずるには磁(やきもの)のなべ
を用ゆへし銅(どう)鉄(てつ)の鍋(なべ)は
よろしからず五味子(ごみし)芍薬(しやくやく)の
類 味(あじはひ)の酸(すき)薬の入たるは銅鉄
の気(き)を吸出(すいいだ)して人にあたる
【左丁】
▲薬を煎ずる水は若(もし)遠(ゑん)方
より汲(くみ)来らは水性の損(そん)ぜ
ざるを用ゆべしおよそ井
の水 流(りう)水 氷(こほり)雪水 甘瀾(かんらん)水
等(とう)病症によりて用ゆる古法
あり是も知(しら)ざるべからすむ
かし小 便(へん)閉(へい)を患(うれ)ふる人あり
衆医(しうい)治する事あたはす
長川急流水を取て前の
薬を煎(せん)じ用ひしかば一飲(いちゐん)
にしていゆといへり水も択(ゑらば)